スバル エクシーガ チューンドbySTI
●レガシィの実質的な後継車?
永田:今回試乗するのは東京モーターショーでも展示されていた「エクシーガ2.0GT tuned by STI」です。
エクステリアは限りなくノーマル
国沢:STIが出すコンプリートカーは究極の1台を目指した「Sシリーズ」とベース車の良さを伸ばしながらファインチューニングした「tuned by STI」がある。今回は「tuned by STI」だからノーマルカー+ファインチューニングくらいの位置付けだと思えばいい。
永田:限定300台で、チューニングの内容は1)STIのサスペンションキット。2)ホイール(17インチのままオフセットも同じだがリム幅は7.5Jと0.5J拡大)。3)フレキシブルタワーバー。4)フレキシブルロアアームバー。5)リアのブレキシブルサポーといった足回り&ボディ関係をメインに、6)スポーツマフラーも付きます。
大人向けの仕上がりです
国沢:内外装はアルカンターラのシートやトリムにリップスポイラーとかさりげないモディファイが大人っぽくて好感持てる。
永田:これで価格差はクルコンなどのオプションが付いた状態だと言うことまで加味すると60万円ですからリーズナブルだと思います。
●ワークスチューンの技?
永田:ナビシートに座っているとノーマルのエクシーガとタイプは違うけど、乗り心地に点数を付けるなら大体同じようなところに感じます。しなやかでストローク量豊富な方向のノーマルに対して、硬めだけど動きが少なくて揺れもすぐ収まるSTIというか。
国沢:運転してるとノーマルとはかなり違う。簡単に言っちゃうと、ノーマルより車がイメージ通りに動いてくれて楽しい。
永田:とりあえず、いかにも「チューニングしました」みたい印象がないところに静かな凄味を感じています。
乗り心地は標準車とほとんど変わらない
国沢:攻め込んでいくと
ノーマルってアクセルオフでリアが意外と出やすい。こっちはノーマルより一段と粘りながらコントローラブルにリアが出てくる雰囲気。というか「出ない」と言ってよいほど。もちろんノーマルもテストコースで試したときはちゃんとコントロールを受け付けてくれる流れ方だから問題ないけど、STIは普通に乗ってるときでも車への信頼感がさらに高い。お前がこういうの分かるか興味あるな。
永田:もうすぐ30になりますが、やんちゃなクルマ好きな私です(笑)。交差点とかロータリーといった街中でハンドル切っただけで随分違います。ハンドル操作に対して正確に動いてくれるから、余計な気を使う必要がなくて単純に楽です。この車を買う際に、もしノーマルとSTIの試乗車があって平日に運転する奥さんに乗せたりしても「なんかホイールとか変わっている車の方が運転しやすいわね」って言うと思います。
国沢:違いがちゃんと分かってるみたいで安心したよ。
コーナーに入ると余裕あるサスペンション能力がハッキリ解る
永田:首都高も走りましたけど、スピードが速めのコーナーでもノーマルよりロール量が減っていていいですね。エクシーガって運転席のヒップポイントが低目で、頭上空間が広い部分でロールを感じるところがありましたから。
国沢:高速道路まで足を伸ばしたときに2列目、3列目も座ってみたけど、ノーマルより快適性も上。これもSTIのトータルチューン効果でしょう。
サードシートに座っても「硬さ」は感じない
永田:高速道路を真っ直ぐ走るのも、ステアリングのセンター付近の落ち着きが自然なフィーリングのまま良くなっていて楽でしたね。グランドツーリングカーとしてもいいクルマだと思います。
国沢:エンジン関係はマフラーだけなんだけど、音量はほぼノーマル並みで音質が変わるタイプ。エクシーガのエンジンは不等長不等爆なので、トラッドな水平対向4気筒フィールを楽しめる。あまり知られていないけれど、低速トルクは等長等爆より出しやすいらしい。
永田:あの音が好きなスバルファンは多いです。ちなみに動力性能自体はノーマルと同等で、5000回転過ぎまではターボ車らしいパンチを味わえますが、そこから6500回転のレッドゾーンまでは普通に回るという特性もノーマルと同じです。
次はエンジンのファインチューンもリクエストしたい
国沢:いずれにしろ週末に3列目のシートを使ったり、ミニバンで雪道を走りたいなんて人なら最高の相棒になってくれると思うよ。燃費はECOカーと比べちゃうと厳しいけれど、今のところ本格的な4WDとしちゃ燃費も納得できる。
永田:こういうさり気ないけど乗ると格段に良くなっているチューニングカー、かなり気に入りました。
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