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2011年4月30日 (土)

福島のお酒(4月29日)

全国的に連休へ突入した。幸い高速道路も渋滞しているそうで、何とか経済が回り始めるか? ノンキに構えていたら会津方面の宿は全て満室になってしまいました。喜多方ラーメン食べに行くの、連休明けになりそう。そもそも遊びに行けるのは火曜日~水曜日の午前中まで。1回しかチャンス無いです。

そうそう。本日調布市で行われる福島県の物産展は5月1日にも埼玉県の大宮第2公園で開催されます。10時~16時。近所に住んでいる方は散歩がてら足を運んでみたらいい。津波で直接被災した地域であれば復興に尽力するしかないけれど、風評被害を受けてる福島県についちゃみんなで支えられる。

大宮第2公園

今日は連休突入ということもあったのだろう。中野にうなぎを食べに来て頂いた読者の方が多かった。有り難いことでございます。皆さん思慮深く、帰りがけに「実は‥‥」とか「いつも読んでます」。これ、今日に限ったことじゃないですけど。国沢ってヤツはどんな人間なのかチェックされている、ということだワな。

裏表のない性格なので問題無し。そういえば福島県のお酒を入れてみようと思って会津坂下の『飛露喜』など捜してみたら軒並み在庫切れ。だったら二本松の『大七』か? 隠れた銘酒を捜すのもよさそう。でもお酒売れないんですねコレが。「生ビール無いのか」というお客さん多いので入れたら、ほとんど出ない。

とりあえず連休はうなぎ屋修行で御座います。

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2011年4月29日 (金)

もんじゅの事故(4月28日)

我が国の世論は「原発OK」と「原発No」の2つに別れ始めた。その間に「あまり関心がない」層を挟むため、3つに別れた、と言った方が正確かもしれない。こうなると当然ながら「決まらない」ということになりますな。いずれにしろ稼働している原発の今後は「地元の判断」にゆだねられる。

今回の事故で明確になったのは安定して稼働している原発であっても、廃炉の費用や使用済み燃料の廃棄コストなど考えれば「決して安価なエネルギーじゃない」という点。世界的に見ると原発の発電量より自然エネルギー由来の方が多い。日本より電気の安い国すら、自然エネルギーなのだ。

100歩譲って事故さえなければ計画通りに進むだろう。されど原発の実情を見ても事故だらけ。現在世界に531基の原発があるけれど、すでに6基が決定的なトラブルを起こした。世界に531台のクルマがあるとしたら、6台全損という確率だったりして。現在進行形のトラブルだってある。例えば『もんじゅ』。

概要を簡単に。昨年の8月、燃料棒を交換した際、長さ12m。直径およそ50cm。重量3トン余のステンレス製アタッチメントが原子炉容器内に落下。日本原子力開発機構によれば「2m釣り上げた時点で重量表示がゼロになり衝撃音が聞こえた」。こういう状況、普通なら「落ちた」と言います。

50cm+αの穴から原子炉容器内に落ちたため、※引き上げるには先端を掴んで同じ穴から出さなければならない。しかしもんしゅの冷却剤はナトリウム。98度で液体になる金属である。当然ながらカメラなどじゃ見えず。すでに20回以上取り出し作戦を敢行したが全部失敗。どうやら脱落時に曲がってしまったようだ。

かくなる上は200度程度に保たれているナトリウムを抜かなければならないが、その場合、原子炉容器にプルトニウムの燃料棒を残したままだと空だき状態になってしまい福島第一と同じ状況になる。燃料棒を引き抜くには脱落したアタッチメントを一旦引き上げなければならない。

ここで※に戻る。リフレインになってしまってます。「ニッチもサッチも行かない状態」だと評価している専門家が多いという。少なくとも今後50年間くらいは冷やし続ける以外無く、その後、プルトニウムの半減期である2万4千年の何倍かの管理を続けなければならない。現在、1日5千万円の維持費がかかっている。

毎日5千万円を家庭用電池+太陽光発電装置の補助金に使ったら凄い! 1件100万円として毎日50軒。10日で500軒。1年すると1万8250軒だ。量産すればコストダウンするので補助金を50万円に落としても普及し始める。そしたら年間3万6千軒。10年で36万軒。50年間分だと途方もない数です。

このあたりで冷静に原発のコスト計算をしたらいい。

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2011年4月28日 (木)

連休はデモ三昧?(4月27日)

ゴールデンウイークは原発廃止デモで楽しむ、という人が少なくないかもしれない。確かに本来なら連休を楽しんでいたハズなのに、今年はそれどころじゃないです。先日遭遇した高円寺のデモを見ていても、皆さん大いに楽しそうだった。そらそうだ。大がかりなオフ会みたいですから。

連休中に行われる原発廃止デモ

上にリンクしているのが連休中に行われるデモの日程表。やはり一番大きいのは5月7日に行われる高円寺かしら? 1回目からして1万5千人も集まり、相当大きな規模だった。コスプレも多くて面白い。デモに参加しないで見物というのもエエじゃなかろうか。高円寺と言えば阿波踊り。それを凌ぐか?

なかなか核心を突いてますね、と思ったのが群馬県高崎で行われる『原発なくてもエエジャナイカ大行進』。来ましたね~っ! って感じ。行進の前に『大』を付けるあたり、私の思考回路と似てる。平成のエエジャナイカの雰囲気が出てますね。下のイラストの通り、平和に楽しく歩けばOK。

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日時の横に「ラッパやナベ太鼓、仮装をするように」と書いてある

デモに参加している人達を見ると、若い人も多い。原発容認派と反対派が明確に別れるということだろうか? 最も反対している層は小さい子供のいるファミリーかと。確かに今回一番不安になっていることだろう。現時点でも政府や東電が隠していることが素晴らしく多いと考えます。

原発の廃止と同時に代替エネルギーを考えなくてはならない。最も可能性あるのが太陽光発電+電池だと思う。我が国の太陽光発電パネルの生産能力は、2012年時点で原発3基分/1年といった規模。これにプリウス3台分くらいの電池を組み合わせれば家庭用としちゃ十分なシステムになる。

電力会社は地熱発電に取り組んだらいい。文字通りクリーンエネルギーで、原発5基分くらい分なら1kW=10円以下で発電できる好適地があるという。ダムでなく自然に川の流れを使う小規模水力発電も原発2基ぶんくらい確保可能。様々なエネルギー源を組み合わせると安定供給になります。

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2011年4月27日 (水)

クルマで遊ぶ(4月26日)

久しぶりにクルマの楽しさを思い出しましたね! TOPで紹介したネオチューンを手がけている『サンコー』は千葉県の大多喜という、なかなか時間の掛かる地域にある(外房の大原~小湊のあたりが最も東京から時間掛かる千葉県かと)。その分、良い意味で景色にも道路にもストレスを感じない。

木更津東ICを下りてから大多喜までの道路は交通量少なく信号も極端に少ない上、追い越し禁止が多くないため、軽トラックの30km/h攻撃から脱すのも容易。快適な乗り味のクルマであれば、走っているだけで楽しいです。道路の変化が大きいのも運転していて楽しい要因になっている。

多少不便な場所ながら、行きと帰りに自分のクルマの足回りを徹底的に味わえる、という意味からすれば、自分の家の近所で交換するよりずっと楽しい。というか、往復するということ自体、レジャーでございます。乗り心地が悪いクルマに乗っているならぜひお試しを。1台分工賃込みで5万円あればOK。

もう少し足を伸ばせばタイ釣りで有名な大原(今はヒラメらしい)。サンコーの喜多見さんが別タン付き(サブシリンダー仕様)も試して欲しいというので、次回は前夜に大原に入って午前中釣り。午後にサンコーという流れで行きたいと思う。もし連休の予定が決まっていないなら、房総半島などいかがだろうか。

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言うまでもなく喜多見さんは凝り性です

私も連休中に喜多方ラーメンと外房の釣り修行など考えている。どちらも地震による観光客の減少が深刻な地域。普通なら予約一杯の宿も、まだまだ空きが多い。皆さんで遊びに行ってお金を使うことによって一息付けると思う。

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2011年4月26日 (火)

連休間近なのに寒い(4月25日)

最近の普通の1日の過ごし方。

1)10時まで自宅で原稿書き&ネットのアップ。
2)自転車かバイクかクルマで10時30分までに中野。
3)お店を開けて12時まで原稿書き。
4)12時~21時は原稿書きながらお店のサポート。
5)22時に帰宅して残った仕事。

といった具合。幸い、4月から来て貰っている板前さんは愛想よく、お客さんの評判上々。次々辞めていったバイトも(今年になってから5人)、1人ベテランが残ってくれることになったし、期待出来そうな新人加入。何とか回っている。売り上げは相変わらず超低空飛行中ですけど。落ちないだけいいか。

新車の発表会や試乗会無く、ギョウカイは完全にネタ切れ中。広報に聞いたら「広報車もあまり稼働していません」。新型車出てこないと比較試乗の必要すらない、ということです。基本的に厳しかった自動車雑誌は、地震以後、本格的に立ちゆかなくなりつつある。最大の危機を迎えている感じ。

新聞など一般メディアはクルマ嫌いであり二酸化炭素大嫌い世代の記者さん達が勢力を拡大したためか、事故に対する報道も厳しい。かなり特殊な事情で発生したクレーン車の事故も「クルマは凶器だ」という広義の解釈になってしまっている。まぁ使い方を間違えばその通りです。

とはいえクルマは楽しいし、クルマ好きは居なくならない、と私は思う。やっぱり夢を感じる乗り物だと考える。移動することは人間の本能だし。ただクルマ好きのニーズが幅広くなってしまった。人によって興味の対象が全く違う、ということ。電気自動車派がいると思えば「古いアメ車がいい」みたいな人も。

それぞれのジャンルにたくさんの雑誌購読者が居ればいいのだけれど、案外少ないので出版物として成立できない。このあたりが悩みどころであります。こんな時は飛び道具に期待せず地道に粘ること。その上で変化出来るタイミングを逃がさないこと。ダーウィンの進化論にはそう書いてある。

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2011年4月25日 (月)

コドモを乗せて海へ(4月24日)

毎年開催されている『こどもの日ボランティア』の船長さんになるべく、早起きして夢の島マリーナへ。久々にフネを出すので、点検と洗車ならぬ洗艇。ほぼ2ヶ月ぶりながら、エンジン快調! 今回はマリーナの近所の避難所に居る福島県の子供達30人を含め、160人が集まりました。

私のフネの小さいゲストは小学校1年生が2人。2年生1人。先生2人の5人。先生曰く「腕白盛りの男の子とあって、2時間大人しくフネに乗っているかどうか不安です」。まぁ何とかなるでしょう、ということで出港。なるほどマリーナを出て10分もすると勝手に歩き回ろうとする。落ちるぞおい。

私は運転しているので止められない。スカイツリーでも見に行こうとしたのだけれど、急遽予定変更。揺れは平気そうなので、昨年と同じく引き波に乗って遊ぶことに。隅田川を下ってレインボーブリッジに向かうと、来ました来ました。仲間のフネが続々と。40フィート超えのフネの引き波はデガい!

スレ違いざまに「どぉ~ん!」。Uターンして追い越して再びハンドル切って「どぉ~ん!」を繰り返す。ジェットコースターにずっと乗っているようなモノ。どこかに掴まってないとダメ。歩き回らないから安全だし、しかも大喜び! 天気良いので多少シオをかぶっても問題なし。これを1時間近く。

本物の波だと怖さを感じるが、引き波は単純に楽しい。大きなフネに乗っている子供達は大人しく座っているのだろうか? 4年前から参加しているのだけど、最初の2年は女の子だったので景色や雰囲気で楽しんで貰えた。前回の男の子もすぐ飽きて引き波遊びに。こうなればやんちゃ坊主を引き受けまっせ~。

それにしても久々の海は気持ちよかった。連休になったら何日かフネ出して釣りに行こうかと思う。聞けばアジが好調とか。30cm超えも出ているそうな。東京湾口まで出ればタイも狙えるし。終了後、中野で相変わらず厳しいうなぎ屋修行。お客さんに「美味しかった」と言って貰えるのが嬉しいです。

昨日行われた選挙の結果を見て「今のままだと原発は無くならないワな」と思いました。原発を持つ全ての市町村で原発容認派が勝利し、それ以外の地域でも東京電力の推す議員全員当選。原発を取り巻く地域が「危ないぞ!」と思っていても「原発はココに残す! 他に持っていくな!」と言ってる。

もっと「アカンな」気分になったのは、複数の地域で「原発は必要」と考えている若者が多かった、ということ。原発のある島根県の学生は86%が「原発は必要」と答え、鹿児島の学生の58%は川内原発増設に賛成しているという。その理由として両県の学生共に「二酸化炭素を排出しないから」を挙げている。

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2011年4月24日 (日)

モノより思ひ出(4月23日)

消費税を20%にする、という増税案はさすがに通らないだろうけれど、2~3%の上乗せについちゃ避けられないだろう。これについての意見は無い。ナニを言ってもムダだからだ。ただ知り合いの運送業者に聞いたら「多少高くてもいいから中古のトラックを買って東北に送っている」。

濡れ手に粟で儲かるそうな。せめてそのお金を地元に落ちるようなシステムにしてくれたたらいいのに、と思う。いずれにしろ復興にあたり膨大な金額が使われる。その流れをキチンとコントロールして欲しい。またぞろ利権絡みとなれば笑うしかないですね。使い道の公開なんかしないだろうなぁ。

ゴールデンウィークの人の流れが少ないと予想されているらしい。皆さん遊ぶ気になれていない、ということなんだろう。かくいう私の日記も、海外取材に行った時を除けば地震関連ばかり。実際、お酒飲んで騒ぐ気になれないですから。そろそろ、とも思うけれど、キッカケがない感じ。

仏教の49日や神道の50日祭のように、なにかで区切りを付けなければならないのかもしれない。お寺さんや神社が全国規模での法要や御祈念を行ってくれないだろうか。このままだと本当に経済的な問題となってしまう。私も連休中に喜多方ラーメンを食べに行こうと思ってます。

でなければ営業を開始した外房の釣り船に乗る、なんてのもいい。被災地に行って直接お手伝いする、ということ以外に出来ることはたくさんあると考える。お金を使わないと経済は回らない。東北の物産やお酒を買うのも寄付のようなもの。それこそスーパーで喜多方ラーメン買ったってOK。

明日は毎年マリーナ恒例の「小さいゲストを海にご招待する」会。今年は被災地から来る小さいゲストも多いという。考えてみれば地震以後、初めてフネを動かす。こういうことがなければ、いつ乗っていいのか悩むところだった。思い切り楽しんでもらいます。やっぱし私の持ち味は「楽しんで貰う」ことですから。

そういえば26日売り号のCT誌でオークションの発表を行う。いろんな人から集めた物品をヤフオクに出品し、収益を寄付するというもの。私は釣り竿とリールを出品しました。おそらく1円から。釣り竿を落とした方は試し釣りとして東京湾のトロサバ狙い(たぶん釣れる)+保田のばんや食べ放題付き。

リールの方は、ひょっとしてカジキが釣れる可能性もあるかもしれないだろう大島近海まで出張ったトローリング(シイラは釣れると思う。生で食べないように)+保田のばんや食べ放題の試し釣り付きというコース。始まったらご案内するので、ぜひとも落としてください。トシ取ると「モノより思ひ出」です。

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2011年4月23日 (土)

鵜呑みの人(4月22日)

昨日のTOPで「直近10年で温暖化はしていない」と書いたら、案の定、「鵜呑み人」から「違う」というコメントが来た。おそらく北極と南極の氷の質の違いも解っていないのだと思う。北極の氷の厚さ、知ってますか? 平均すると2m程度。南極が夏みかんの皮だとすると、北極は薄さを競うゴムより薄い。

また「氷なら白い。太陽光をハネ返すが、海だと黒いので太陽光エネルギーを吸収する」という意見を鵜呑みしちゃう人も多い。考えて欲しい。雲のない冬場の夜間は放射冷却によって地表面の気温が大幅に下がる。冬場の北極海はマイナス40度以下になる。海氷あれば海を冷やさないが、海氷無いと海を冷やす。

もう一つ。例えば北極点は182日間、太陽が昇らない。春分から秋分の間は日が昇るけれど、夏至でも約23度の角度からしかささない。「海は黒いので」説だと冬の北海道は雪が少なく天気の良い東側の方が暖かいハズだ。つまり「そんな簡単なことじゃない」ということ。だから気象学者の間で意見が分かれる。

少し勉強した人なら「塩分濃度の高い海水は凍りにくい」ことを知っていると思う(オホーツク海が好例。今年の流氷初日は平均より1日早かった)。北極海の氷はシベリアや北米大陸から流れ出す淡水がなければ出来にくい。そして北米やシベリアから流れ出す淡水の量は極端に少なくなってます。

普通だと評価が分かれる学説は一方的な意見にはならない。つまり誰かが、どこかが意図的にお金を使ってアピールしている、ということ。温暖化を鵜呑みにする人と「原発は安全だ」を信じる人の精神構造は全く同じ。真実は(1)温暖化の原因はわかっていない。(2)直近の10年は温暖化していない、です。

15万年(これも一般的な学説です)と言われる人類の歴史を見ると、今より海水面が高いときもあったし低い時もあった。沖縄の海に潜ると、水深10mより深い場所で「人間が作ったな」と思える地形と出会う。海中遺跡、こらもう世界中にあります。土地の隆起か沈降もあったろう。

地球のサイクルで温暖化や寒冷化が始まったら、人類の英知をフルに投入しても抑えられない。地震や火山ばかりか集中豪雨さえ耐えられないですから。個人的には温暖化より寒冷化が怖い。世界規模で食糧を確保出来なくなり、もっと悲惨な状況になること間違いなし。

鮮やかな対比を見せるのがオゾン層を破壊するフロンa12。こいつは本当にヤバかったようで、世界中の学者や国や民族や宗教が即座に「使用禁止」を支持。あっという間に消えてしまった。ただ二酸化炭素をドンドン出しても良い、ということにはならない。昨日も書いた通りエネルギー問題だ。

また、人類は可能な限り自然と共存すべきだと思う。自然エネルギーを化石エネルギーと同等のコストに下げることが技術であり知恵である。日本は世界に先駆けて「地球に負荷を掛けず文明的な生活を維持出来る国」にしたらいい。今の政権を見ていると0,001%も期待できないですけどね。

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2011年4月22日 (金)

原発事故の本質(4月21日)

世界でただ一つの被爆国である日本に原発があるのは、その地域の人達が甘言を受けて許可したからだ。ちなみに新潟県の『巻原発』は村民の反対によって建設できなかったし、三重県の『芦浜原発』も県民によって選ばれた県知事の反対によって白紙撤回になった。我が国は民主主義。認可したならオウンリスクである。

今後点検のため停止した原発が再稼働した場合、地元の認可を受けたということ。したがって原発の事故で強制退去になろうと文句言ったって仕方ないと思う。もちろん反対する住民だっていたことだろう。でも強硬な反対をしていない、ということは、消極的な肯定と同じことです。

最近私は「もう日本はダメだ」とか「中国に勝てない」と書いたり言ったりする。これ、ホンキじゃありません。ダメだと思っていないし、勝てないとも思っていない。でも現状だとダメだし勝てないと考えてます。こんな話を上海でエンジン誌の荒井さんとしてたら「ボクもそう思っている」だって。

今の日本がおかしいのであって、落ちるところまで落ちればさすがの日本人も怒って本来の良さを取り戻せる、という期待でもある。今の政府を選んだのは私たちだし、今の東電のオタンコさを作り上げたのも「消極的な肯定」をしていた私たちなのだ。したがって今後、消費税が20%になっても諦めなくちゃならない。

怒らなかった国民のせいである。起こるべくして起こった原発の事故によって強制避難を強いられた人の怒りも、タイして大きくないと考える。本当に怒ったのなら、パレスチナのようになることだろう。もし東京が放射能汚染されて逃げなきゃダメとなっても、私はパレスチナ人のレベルまでは怒らないだろう。

もう少し日本が悪くなれば(驚いたことに菅内閣の支持率は20%以上ある!)、さすがの日本人も怒り始めると思う。逆に考えると、そこまではどうしようもない。早く良い日が来るよう、どんどん悪くなったらいい、というのが荒井さんとの共通認識でした。みんなで動けばきっと日本は変わります。

そうそう。ル・マン24でクラス優勝したベストカーの後輩である粕谷君が品川区議会選にエントリーしている。議員報酬は全て地震に寄付するという。

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2011年4月21日 (木)

上海リニア(4月20日)

急遽日程を3日間にしたら、羽田便が満席で取れず。上海は東京と同じく空港が2つあり、羽田便だと旧来の虹橋空港。成田便は浦東空港となる。虹橋空港ならタクシーですぐ。浦東となると距離あるため時間読めず、電車を使う。せっかくだから9年前に運用再開したリニアモーターカーに乗ってみた次第。

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到着した車両が引き返す。つまりすれ違い無し

ホテルからリニアモーターカーの駅までは地下鉄2号線で一本。というか上海ショー会場最寄りの駅である。キップは航空券(Eチケット可)を見せると1等80元(約1100円)。2等40元ここから浦東空港までの30kmを7分だという。20分ごとの運行らしい。10分ほど待ってリニアモーターカー到着。

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最高速は431km/hでした

乗り込むと発車のベルも鳴らず唐突に動き出す。どうやら時刻表無い(表示もなかった)。当然のことながらリニアモーターカー独特の加速をする。日本のリニアと同じく全くストレス無く、同じペースで速度が上がっていく。あれあれと言う間に430km/hに到達。日本のリニアと違いトンネルじゃないので速いの何の!

日本のリニアのインプレ

最高速に到達したと思ったら、すぐ徐々に減速していく。意外なことくコーナー多い。その度に飛行機のように深いバンクをする。これまた日本のリニアと同じ。なかなか迫力あって楽しい。乗り心地は浮上走行する日本のリニアよりホンの少し硬い感じ。シャープでいい? 気がついたらもう浦東空港に到着。

600円少々で楽しめるアトラクションとしちゃ悪くない。地下鉄だと40分ほど掛かる30kmの距離を7分というのも凄い! ただ日本ぢゃ難しいと思う。あんな速い乗り物、直下型地震を喰らったら打つ手無し。ちなみに上海のリニアの軌道は下の写真の感じ。地震は想定外。

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この軌道の上に10mm浮く

日本のリニアは地震を想定し100mmの浮上高を確保。さらに速度落ちたら車輪も出る。それでも直下型喰らい地盤が20cmズレたら、と思うと怖い。新幹線でギリギリじゃなかろうか(それにしても数々の大地震に耐えてる新幹線はタイしたもんだと感心しきり)。速さは300km/hで上等だ。

と思う反面、成田遠い! 14時15分に税関通過して時刻表見たら、成田EXPは昼間運休中。15時の快速しか無し。快速といっても総武線は各駅停車だから、東京駅までたっぷり1時間半。中野に着いたの、17時過ぎでした。上海のド真ん中から地下鉄路とリニア乗り継ぎ、50km先の浦東空港まで50分。

成田~中野まで約80kmが2時間20分。電車は1時間に1本なので3時間掛かりましたね。フライトタイムより長いワケ。当然ながら仕事なら皆さん羽田便を使うワな。もっと羽田便を増やして欲しい。原発と同じで、成田も役人と政治家の都合で強引に作られちゃった感じ。最初から無理あると思う。

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2011年4月20日 (水)

尻子玉抜かれた(4月19日)

上海ショーの会場までは滞在している南京西路の駅前ホテルから地下鉄2号線で一本。驚いたことに2年前と風景が変わっている! ショー会場前の道は高規格道路の高架と2階建になっており、歩道も整備された。歩道と車道の間に電気自転車用の狭い通路があるんだけど‥‥。

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片側6車線+高架道路

上の写真の左側ですね。本来なら時速30kmも出ない自転車用。なのになのに! ここをエンジン付きバイクがけっこうなイキオイで走って行く! というか全開のヤツもいるんだなこれが。しかも一方通行じゃなく、対面交通。アブナイぞおい! 実際、事故も多数起きているそうな。

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こんな感じ。なぜか人も歩いてる!

会場に着くと前回以上の混乱ぶり。相変わらず会場の外側に入れない人があふれている。というか本日はプレスディなのに、何でこんなに人がいるんだ? 会場に入っても同じ。東京モーターショーの8倍くらいの広さを持つ会場に(もちろんフランクフルトショーを抜き世界一の規模になってしまった)、人がびっしり! 

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ダフ屋も多い

上海ショーのレポートについちゃ徐々に。それにしても広い! 下の地図の如く建物はV字型に広がっており、バンク角の間にさらに部品メーカーなどのブースがあるのだけど、建物4つ分で幕張メッセのメイン会場くらいの広さ。右下が入り口になっているのだけれど、そこから撮った写真が地図の下です。

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地図だけ見ると広さ感が分かり難い

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右下からVバングを撮った。両方とも1つ目の建物が見えるだけ

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地図下の建物「3」と「4」の間から上側を撮影。上のバンクが遠くに見える

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雑誌じゃ使いにくいカット

さらに素晴らしいことに音量規制など無し! ブース対向大音量合戦みたいになっており、会場内で話なんか出来ないほど。夕方になると文字通り足が棒になり、アタマはちゅらちゅら。写真撮ったのか撮ってないのか、取材したのかしてないのか、もはやどうでもよくなってしまう。

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ブースを見たけど結局ナンダカ解らず

晩ご飯はエンジン誌の荒井さんと。荒井さんは明日も特攻するという。いやいや帰国したらグッタリでしょうね。厳しい厳しい修行の1日でした。

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2011年4月19日 (火)

上海へ(4月18日)

早起きして中野に行き、お店を開ける作業。終了後、JRとモノレールを乗り継いで羽田へ。本来ならバイクで行けばいいのだけれど、帰りの便が成田だったりして。めんどくさい。10時25分発の上海行きANAは大きなB777にも関わらず超満席。聞けば今や中国便の収益率、めちゃ高いのだという。

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誰もとがめない

到着すると相変わらず元気一杯! タクシーは少しでも隙間あればガンガン車線変更して前に出ている。クラクション上等。歩道をクルマが走ってたりするファンキー度合いも変わらず。やっぱりこのくらいエネルギッシュじゃないくちゃなりません。ホテルで原稿書きし、夕方からVWビートルの発表会。

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けっこう雰囲気変わりました

大盛況でありました。今やVWにとって中国は世界最大の市場。当然の如く気合い入ってる。ゲストの中に下の方がいました。ジャッキーイクスでございます。いやいや妙に嬉しかった。新型ニュービートルは個性的なクルマだからして日本でも価格付けが上手に出来れば売れると思う。

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たぶん66歳です

発表会は川沿いの特設会場。このあたり、日本より圧倒的にダイナミック。日本でもこれほど規模の大きい都市景観は無い。おそらく中国を初めて訪れる人はカルチャーショックを受けるかも。電力事情決して良くないと思うのだけれど、上海市内だけ別になっているようだ。上海から少し離れれば暗いです。

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アメリカにも負けてない

来るたびに上海は成長しているから凄い。こうなると「どこまで伸びるのか?」が気になる。今の調子だと、ロシアを抜くことなど時間の問題。日本は抜かれました。アメリカに迫ってしまうかもしれない。間違いなくエネルギーに関する課題が出てくることだろう。少なくとも石油じゃまかないきれまい。

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2011年4月18日 (月)

自転車で疲れる(4月17日)

根っからのコンペオヤヂである。クルマで他に行く用事の無いときは中野まで自転車で往復している。7,5kmを所用18分くらいだから、マラソンより少し早い平均25km/hといったイメージ。いい汗をかけます。途中、よく同好の士と出会う。抜かれることは10回に1台くらいなんだけど、毎回多いときは3台くらい追いつく。

そんな時はジワジワ接近し、少し後方で貯める。ここで少しキン肉を回復させなくちゃアカン。なぜか? 私と同じペースで走っている人は皆さん良い自転車に乗っており、負けず嫌いの傾向。売り切れた状態で抜くと、必ず差し返しに来られちゃう。ここで叩き合いになったら疲れるの何の!

キン肉パワーを残しておき、イッキにハイペースでやっつければ、テキも追う気が無くなるという寸法。本日も行きに1台。帰りに2台抜く。帰りの1台は負けず嫌いだったらしく、5分くらい叩き合いになってしまった。互角のペースの人だと、1台抜くだけで相当疲れる。だったら頑張らなけりゃいいだろ、という意見もあるが、無理。

1分くらいツケマイされ、トップ引きにされそうだったので若干ペース抑える。すると私がヘバッたと判断したのだろう。抜いていく。ここで抜かれたフリをし、少し車間を空ける。するとテキは微妙に後ろをチェック。もう来ないだろう、と踏んだあたりでイッキに抜く! また付いてくるが、ここは気合い! 何とかやっつけた。

こういう楽しみ、クルマやバイクじゃできない。やったら危険だし。どんな遊びにも言えることながら、勝負は楽しい。全く関係ないけれど、ローマ法王を選ぶイベントは「コンクラーベ」という。コンペティションはここから来たことば。日本語の「こんくらべ」と似た音ながら、全く違う語源である。

本日も朝からうなぎ屋修行しながらの原稿書き。

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2011年4月17日 (日)

映画を見た(4月16日)

地震後、いろんなことを考えさせられる。例えば電車の駅の照明が昼間全て消えた。当初「暗いですね」とも感じたけれど、慣れれば何の問題も無し。というか昼間に電気点けてる必要もないでしょう。カンバンの暗いコンビニにも慣れた。コンビニの場所は解ってるので、電気消えてても行く時は行く。

治安など考えると街灯など必要。でも不要な明かりって案外多いです。加えて「暗くなった」と言ってもバンコクなどに比べれば依然として明るい。その他、節電の対象は予想以上に多かったと思う。ムダ遣いを見直す、というのは大切だ。電力を可能な限り産業用に回して欲しい。

また、遊んでないと生きていけない私ながら、地震以後、原稿書くか店を手伝うかしかしていない。遠出も被災地とソウルのみ。買い物だってしておらず。当然ながらお金を全く使わなくなってしまった。これは経済が回らなくなって当然です。そろそろお金を使うことを考えるタイミングになったと思う。

夜、誕生日だったこともあり、TVで宣伝してる『ガリバー旅行記』という映画をみんなで見に行った。主役があまりに永田に似ている体型なのに驚く。久しぶりの映画は良い気晴らしになりましたね。期待していたより面白かったし。やはり文化が無ければ人間は生きていけない。とりあえず映画などいかがでしょうか?

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2011年4月16日 (土)

国をアテにしない(4月15日)

いろんな人がいろんな場面で政府の対応の遅れや、今後行うべきことを述べたり書いたりしている。全てごもっとも、と思うけれど、果たして実行できるのかとなれば、じぇんじぇん期待できない。地震以来、全ての案件が官邸で止まってしまっているからだ。ナニを言ってもムダだということです。

原発は1年程度で定期点検のため停止しなければならない。再稼働には地元自治体の認可が必要。これだけ酷い状況になっているのに、現在点検中の原発で稼働を開始するトコロが出てくる可能性大。地元に大量のバラマキを行っているからだ。選挙を持って住民の意思とする民主主義じゃどうしようもありません。

よく「なんで東京湾に原発がないのか」とか「東京湾に原発を作れ」という意見を聞く。でも絶対作れないと思う。住民が猛烈に反対するからだ。石原都知事が東京に原発を作ると言ったら、すぐ引きづり降ろされるだろう。考えれば考えるほど「選挙でオタンコを選んだ住民の責任」ということになってしまう。

一番イイのは「国に期待しないこと」である。住む場所を決めるのも、食べるものを決めるのも、買うモノを選ぶのも全てオウンリスクの精神を貫けばよろしい。かくいう私も、義務教育を終了した後は、必要以上と思われる対価を支払って使う施設やサービスを除き、国の世話になったことなど無い。

例えば道路は多額/多重の税金を払っているし、パスポートなども1冊の手帳としちゃ望外に高い。その割に外務省からの庇護を受けたことなど一切無し。国民健康保険は払っている金額の方が高く、欠かさず払っている年金など間違いなく貰えないと考えている。警察が守ってくれた、という記憶も無し。

原発の避難区域で目を覆うほど酷い泥棒行為が行われているけれど、警察は無視。被災地も泥棒が心配だから地元の人が警備している状況。心ある人は政府に対する不満を述べる時間があったら、生き残るための情報を流すべきだと考える。「正しい世の中」になるまで、自分のチカラや知識で生き残りましょう。

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2011年4月15日 (金)

廃炉で儲けてね(4月14日)

やっぱりいろんな人の意見を聞くのは面白い。ネットの場合、ツマラン意見は無視すればいいので効率的です。昨日のコメントの中に「廃炉ビジネス」というコンセプトがあった。企業や役人や政治家はお金を儲けられば満足する。だったら危険な原発を作るより廃炉で儲けりゃいいだろ、ということです。

確かに福島第一の廃炉だけで下を見て30年。50年という説もある。掛かる費用、これまた下を見て数兆円。ニッチもサッチもいかなくなっている「もんじゅ」なんか、建設するより廃炉にするための費用の方が何十倍もかかるだろう。原発建設はキャンセルされる可能性あるけれど、廃炉ビジネスにゃキャンセル無し!

こらもう政権変わろうと国家体制変わろうと廃炉出来るまで続く。日本全国に50機以上の原発があるので、原発メーカーも30年以上喰っていける。国民としちゃ暴力団のみかじめ料だと思って諦めるしかない。建設するときに止めなかった責任です。危険なモノを作られるより、壊して貰う方が有り難い。

いずれにしろ今回のグダグダぶりを見て解る通り、原発関連はまっとうな仕事じゃない。原発が無くたって何とかなる、ということも解りましたから。せめて廃炉にするまで責任を取っていただきたい。一生懸命勉強して良い大学に行ったなら、金儲け上等の仕事でなく、人に敬愛される仕事について欲しいです。

東大出て高級取って人の幸せを台無しにする仕事してる連中より、避難勧告区域で「オレは死んでもいいから牛を守る」と言ってる人の方が何十億倍も立派だ。この国はいつの間にか正しい人よりオタンコの方がお金を儲けられる仕組みになってしまっている。1分でも1秒でも早く変化しなければならないと思う。

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2011年4月14日 (木)

明日(4月13日)

私のWebサイトを見に来ている奇特な方は普通の人より柔軟な考え方を持っているけれど、やっぱり「ダメな理由を捜したがるマイナス思考の人」もいる。昨日のTOPでホンダのエコウィルの紹介をしたら「お湯ばっかり湧かしているからダメ」とか「メーカーの言うことを信じるな」ときた。こういう人間が上にいたら最悪です。

何で現在販売しているエコウィルの性能や、現在の電力会社の電力売買システムでしか物事を考えられないのだろうか? メーカーだって電力会社が国会議員を抱き込んで作った売買システムや、クダらん指導(お湯を沸かすのがメインで発電はあくまで付加的な要素)無くなれば、もっと違うコージェネを作れる。

エコウィルで使っているエンジンは、オーソドックスな汎用型。熱効率の良いエンジンにすれば、お湯作りより発電能力を高めることだって可能だ。また、オタンコな奴にも解るよう、あえて「昼間は太陽光発電がフルに持ち味を発揮し、寒い夜になるとコージェネが絶大なる威力を発揮します」と説明した。

私の家は床暖で使うお湯の熱源として都市ガスを使っている。冬場はコージェネのお湯だけじゃ間に合わないかもしれないほど。また「太陽電池もコージェネも良いと思いますが、一つの家に両方設置するのは効率が悪いと思います」というコメントも。ハイブリッドの黎明期に「エンジンとモーターを積むのはバカだ」と否定した人と同じ。

違う特性を持つ発電装置と、そいつを繋ぐ電池があってこそフルに性能を発揮できる。電力会社の「縛り」を考えている人もいるようだけれど、これまた「今の体制が続く」ことしかアタマにない。もう少し今回の大震災のダメージと、今後電力会社が負担しなければならない天文学的な金額を冷静に考えてみるべきだ。

むしろ「振動のないロータリーや水平対向がコージェネに向く」とか「1kWhあたり3万円で作れるプリウス用のニッケル水素電池を使えば10kWhで30万円+制御装置での家庭用電池システムをすぐ構築できる」みたいな前向きの意見が欲しい。サバイバルが必要な時に死ぬ方法しか考えられない奴は黙っているべきです。

第二次世界大戦末期、我が国の頭の良い技術者は「速い飛行機を作りたい」という要求に対し「プロペラ機では音速を超えられない」という、後ろ向きの研究や論文をたくさん書いた。同じ時期、欧米の技術者はジェットエンジンやロケットを開発している。前向きに考えないと新しい時代はやってこない。

板前さんが変わって10日目。2度目の来店をして頂けるお得意さんも多く、一安心しました。何度か食べているけれど味は変わってない。むしろ人当たりが良いため好評。明るいのだ。悪いニュースばかりながら、私にとってはこの点だけを持ってしても大いに心強い。「いいこと探し」の日々です。

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2011年4月13日 (水)

桜(4月12日)

日本は世界ただ一つの「原爆を落とされた国」である。そういった意味からすれば、放射能から最も遠ざかっていて当然だと思う。なのに再び世界最大の放射能汚染国になってしまった(チェルノブイリだって7日間で放出は止まった)。ノーモアヒロシマ。ノーモアナガサキって何だったんだろう。

大好きな桜の季節ながら、すでに終わりつつある。もちろん満開になったことは知ってます。中野駅北口のロータリーにはジイサン達の植えた桜がたくさんあり、そらもう見事でございました。毎年楽しみしていた大横川の桜も見ず仕舞い。というか未だに花見をするような気分になれない。

これまで積極的に書くことでもないから、ということで触れないで来たけれど2003年12月12日に癌の手術をしている。宣告された時の気分たるや”同志”ぢゃなければ解ってもらえないと思う。幸い再発せず現在に至っているけれど、数年前に同じ部位のガンで学生時代のバイク仲間を失ってしまった。

この時以来、桜が一層美しく感じる。桜を見ると「来年も見られるかな?」と思ったりして。もう一つ。一度失った命なんだから少しでも人のためになることをしたい、と考えるようになりました。全然目標に届いていないけれど「ダメになるまで頑張ろう」の精神ですね。ダメになったら逆らわないです。

やがて被災地に残った桜も満開になることだろう。きっと満開の桜を見たら来年を考えると思う。日本人は桜が好きだ。被災地の皆さんでお花見をしてくれたらいいな、と漠然と考えてしまいました。そんな余裕無いかな? いや、粘り強い東北人のことだから、私がガンになった時と同様、一段と桜を愛するようになると思う。

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2011年4月12日 (火)

福島県の風評被害(4月11日)

福島県の人や物品、作物に対する風評被害が顕著になっている。このウチ、福島県から来た「人」に対する放射線についちゃ100%心配不要。というか心配すること自体、ナンセンスです。妙な表現方法だけど「食べる」ワケじゃないですから。プロテクター(衣服を含む)無しの接触だって全く問題なし。

作物については「放射線が基準値に収まっていれば」心配ない。昨年収穫されたお米まで風評被害にあっているのだからオタンコなこと。銚子沖までのサカナは不安。多くのサカナがコウナゴやイワシを食べている。物品も放射線が検出されなければ問題なし。逆に現時点で検出されたら半減期長いセシウムということです。

また、福島県の人は、もう少し役人に意見をブツけるべきだと考える。下は県の災害対策本部が出しているデータ(読者に教えて貰った)。それによると「胃の集団検診に於けるX線検査は600マイクロシーベルト。最も高い飯館村の5,08マイクロシーベルト/毎時はこれを”十分”下回っており、健康に被害がない」だって。

福島県災害対策本部のデータ&評価

問題ないという根拠、、全く解らない。多数の撮影を行う胃は通常のX線検査で最も多く被ばくすると言われており、一般的に200~500マイクロシーベルト/1検診といったイメージ。例に挙げている600マイクロシーベルトは考えられる上限と言って良かろう。胸のX線なら10~30マイクロシーベルト/1枚ですから。

飯舘村の5,08マイクロシーベルトであれば、2時間に1回胸のX検査をしてるのと同じ。40時間でバリウムを飲み、何枚もX写真を撮る胃の検査に匹敵する被ばく量となる。つまり福島県の発表、時間軸をゴマかしているワケ。あまりに県民をナメていると考えます。皆さんどうして黙っているのか解らない。

ちなみに胎児の異常など100マイクロシーベルトから発生する可能性あると言われている(だから妊娠中はX検査しない)。荷物の運搬などで1時間くらい滞在するなら何ら問題ない。しかし住むとなったら5、08マイクロシーベルト/毎時は相当危険な状況と考えていいだろう。若い人なら直ちに避難することをすすめる。

今になっても正確な情報が出ていないことに驚きを禁じ得ない。だからこそ風評被害は広まる。福島県の人は正しい情報を出すよう、県や政治家に訴えたらいい。

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2011年4月11日 (月)

エエじゃないか(4月10日)

原発賛成派が東京都知事になった。ホントにいいのか、と思う。高齢者層から絶大な支持を受けたという。放射線に水道が汚染されたというニュースで真っ先に買い占めをしたのは高齢者。こらもう都民の多数派の意志ということだから尊重しなくちゃいけないけれど、困った時は自分で頑張って下さい。

その反対の動きも見た。高円寺手前の青梅街道の上り車線で、信号が10分も変わらない。何事かと思ったら驚くほど大きい規模の反原発デモ! こちらは若い人中心。日本じゃ超珍しい「アンコントローラブル」なデモらしく、警察も対応にとまどい右往左往してる。日本のデモ、普通は事前に打ち合わせが出来てる。

されど本日出くわしたデモは、文字通り自然な流れによるもの。というか、組織の動員じゃないです。こういったデモが巨大化していくと、エエじゃないかの様相を呈してきそうな気がします。とにかく「戦う」という雰囲気でなく、普通の人がただダラダラ歩いているだけ。信号変わらず腹立たしいが、これだけ人数多いと仕方ない。

こんな感じです。極めて平穏でした

本日の規模も驚くくらい大きかったけれど、さらに巨大化したらどうするんだろう? 普通の人が普通に歩いているだけなので、警察も取り締まる根拠無し。もし単発で終わらなければ、国を変える決定的な動きになるかもしれません。日本人の弱さを昨日嘆いたばかりなのに‥‥。

このデモ、大手メディアはきっと握りつぶすと思う。拡大していくとアブナイ、ということを認識しているんだろう。デモに参加する人はぜひともエエじゃないかの精神に則り、過激にならないように。ただこんなデモが同時に20カ所で始まったら警察はコントロール出来なくなるだろう。

一方、気になるのが、福島の計測地点の放射線量だけ飛び抜けて高いこと(公表されていない郡山も同じ状況だという)。大気中の放射性物質はとっくに平常な状態になっていると考える。なのに現時点でも24時間あたり48マイクロシーベルトという、毎日胸のレントゲン撮られている数値。

これは半減期8日のヨウ素131じゃないと考える。危険な可能性大。どうして福島市の人は入念な調査を強硬に主張しないのだろうか? こういった事象を一つづつ検証していくことにより、風評被害を抑えられると思う。今のままだと福島市だけ放射性物質が漂っているように思われてしまいます。

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2011年4月10日 (日)

アルバイト(4月9日)

一般的にアルバイトの信頼性は低いと言われる。ただ皆さん相当に頑張っているイメージがありました。私の唯一のアルバイト体験と言ってよいガソリンスタンドでも、仲間は真剣に仕事してたし責任感ありましたから。沖縄の離島でやっていた社会人修行である旅行会社の現地アテンド係だって気合い入れた。

その間、常に「なんで同じ仕事をやっているのに社員より大幅に雇用条件が悪いんだろう」と思っていた次第。しかし! アルバイトを雇う立場になって初めて実感しました。やっぱし信頼性低いのだった。というか良い人もいるけれど、てんでイケてない人もいる。比率にして半分以上「ダメ」というイメージ。

考えて欲しい。アルバイトと言っても、ある程度のスキルは必要。少なくとも3~4日くらい教えながら、カバーしながら仕事を覚えてもらわなくちゃならない。その間、自分で仕事した方が楽です。ただ長い目で見れば、仕事を覚えて貰えばモトが取れるようになる。逆に考えると短期間で止められたら純粋な損。

なのに! 昨年2月以後、1日で辞めた人2人。3日間が1人。7回1人。せっかく仕事を覚えてくれたのに、突如「辞めます」というケース2人。1年間手伝ってくれて、1ヶ月前にチャンと辞めることを言ってくれた人はたった1人である。一方、コチラの事情で解雇するとなると心苦しい。まぁ難しいです。

こうなると気軽に雇う気は無くなる。昨日も明らかに外国の人が来た。どこの国の方ですか? と聞いたら「ナガノケンデス」。日本語は大丈夫ですか? と聞いてみたら「ダイジョウブ」。詳しいことを聞くとまるで理解出来ていない感じ。ネパール人でした。こういった人を雇うお店は少ないでしょう。

日々是厳しい厳しい修行でございます。

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2011年4月 9日 (土)

状況さらに悪化(4月8日)

恥ずかしながら日本の大手商業メディアや音楽ギョウカイは反原発を打ち出すとメシが喰えなくなる、ということを初めて知った。斉藤和義さんは反原発の歌を発表。ユーチューブなどに流れているのだけれど、所属事務所は必至で削除依頼を出しているそうな。国家の根幹に関わっていることなんだろう。

100歩譲ってみんなで原発反対を訴えたところで、建設予定地の住民の選挙により選ばれた首長さんが「原発を受け入れますよ」と言えば、原発は作れちゃう。現在点検中の原発も、首長さんの「稼働させてOK」という認可出ると臨界状態での発電が始まる。これを阻止する方法などありません。

そもそも我が国は乗客のいる列車の中で婦女暴行行為あっても誰も止めない、という無関心さを特徴とする。もちろん原発と同じで何としたい気持ちは皆さん持っていることだろう。されど一人で立ち向かって逆襲された時のことを考えると(つまり誰も助けてくれない)無関心を装った方がトクという判断になる。

さて。社会のリーダーになっている人の多くは「人のためによかれと思って訴えかけても動いてくれない」という体験を何度もしてます。「原発反対のため立ち上がることはやぶさかでないけれど、人がついてきてくれないから結果を出せない」ワケ。原発に反対してる人など山ほどいますから。

多くの人が辛抱できなくなり、自ら「反対する!」と考える状況に達せば、間違いなくリーダー達は動き出すと思う。逆に言えば「機が熟すまで動けない」。問題はいつ機が熟すか、ということになろう。残念ながらこればかりは読めない。2年後なのか10年後なのか。いつまで経っても起きない可能性だってある。

もしそれがイヤなら「自分だけ巻き込まれないようにする」という対応を取るしかあるまい。私はそうしているし、読者の皆さんにもサバイバル能力や自己判断能力を持つよう訴えてきている。それで厳しい目に遭ったなら自分のチカラ不足を反省し、繰り返さないようにすれば良い。

もしかすると我が国はこのまま底抜けしちゃうかもしれない。そうなると震災後に発生した物資不足など普通のことになる。お米だって津波の被害を受けた地域は作れないし、福島県のように政府によって作り上げられた風評被害を受ける地域のお米も出てくることだろう。クルマは燃費良い方がサバイバル能力高いです。

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2011年4月 8日 (金)

自分に出来ること(4月7日)

日頃、様々な示唆をいただいている方から以下のようなコメントを頂いた。私も100%同意します。

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やる事をやりましょう。 誰もがボランティアで被災地には行けません。 何だかそれが出来ない自分が情けない様な気になって自ら卑下する事はありません。 夫々、日々生活しているんだし、仕事もしているんだし。今、出来る事はやる事をやる、です。 やれる事をではなく、日々やっている事を、です。

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「自粛などぜずドンドン消費しよう! その方が復興の役に立つ」という前向きな人は、そのまま頑張って欲しい。されど「お手伝い出来ない自分がもどかしい」と考えるやさしい人だって少なくないだろう。被災地の状況やニュースを見ると「助けてあげたい」と思ってしまうワケですね。

私はどう考えるか? 率直に言って現時点では平時と同じようなドンチャン騒ぎを見たくない。以前も書いた通り日本には「喪に服す」という亡くなった方のご冥福を祈る時間を持つという文化がある。神道なら50日。仏教だと49日。逆に、これを過ぎれば悲しみも和らいでいく、という先人の知恵と言ってもよかろう。

必要とされるお手伝いも、震災から4週間経過し変わり始めている。被災直後なら「何でもイイからとにかく物資を!」。今や「場所や状況によってニーズは全く違う」と考えるべきだ。大きな避難所に物資を持っていっても、よほど珍しいモノじゃない限りアッサリ「足りてます」と断られる。

一方、依然として物資不足に悩まされている民間の避難所も(震災から逃れたものの、まだ停電/断水中の集落などのグループを含む。本日夜の地震による影響もある)多い。ただこれも熱意のある人達によって解消されつつある。つまり「助けてあげたい」と思っても、なかなか難しい状況になってきた。

じゃボランティアが不要かと言えば、そんなことは絶対ない。トモダチ作戦を見て、誰もが熱い気持ちになったと思う。助けてくれる人を見ると、なぜか心強くなります。また、お金で雇った人と作業をするより、やさしい気持ちから出来ているボランティアと作業した方が、前向きな気持ちになる。

一方、政府や役人はボランティアを押しかけ無料労働者だと考えている傾向。実際、いろんな分野で「やらせて欲しい」と言ってくるボランティア団体が驚くほど多い。ボランティアを行う、という行為は自分を凄くカッコ良く見せてくれるからだ。このあたりは非常に難しい判断です。

また、ボランティアが復興の段階に入った現地の人達の仕事を奪っちゃイケナイと私は思う。だからこそ自衛隊の建機は民間業者が入ってくるや撤収を始めた。後片付けも地元の業者に頼むべきだ。人の移動はボランティア企業に頼らず、仕事がなくなった地元の観光バスを有料で徴用したらいい。

民間の個人ボランティアは広く受け入れ、宿泊施設&食事の提供を政府や県が地元の方に費用を支払ってやってもらおう。そのくらいの出費はアゴアシ付き日当1万円の業者に頼むことを考えれば安い。前述の通り「ボランティアで来た」と言うだけで被災した人達の気持ちを和らげてくれる。

シロウトのボランティアはプロの3分の1の作業効率しかなくたって、十分役立つ。もちろんオタンコな心得のボランティアもいるだろうけれど、そういった人達はお引き取り願えばいいだけ。とにかく地元にお金を落とすような復興手段を構築し、ボランティアはそこを配慮しなければいけません。

ちなみに中越地震の無料タクシーを終了した理由は、プロのタクシーが姿を見せたからです。といった交通整理を行うのが辻本清美ボランティア担当首相補佐官の仕事です。なのに何をやっているか全く見えてこない。もしヤル気がないのなら、可及的速やかに他の人を任命しなくちゃアカンです。

そうそう。『避難所からショッピングセンターやお風呂のある施設までマイクロバスでの送迎しましょうか』といくつかの避難所に提案したが、いずれも「安全性を担保出来ない」とか「避難所にクルマはたくさんある」と断られました。ショッピングセンター、良い気晴らしになると思うのに。

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2011年4月 7日 (木)

ボランティア担当は?(4月6日)

もし韓国やロシアや中国が原発から出る放射性物質入り水を海にブチまけたら、日本人は絶対怒ると思う。100歩譲ってどうしようもない状況であっても「迷惑を掛けるが許して頂きたい」くらいのことは言って欲しい。それがマナーだろう。なのに我が国は今や得意ワザとなった「安全だ!」をつぶやきつつ、ダダ漏れさせた。

韓国が反応したら「安全な水だ。うるさい!」くらいの逆ギレぶり。ココまで来ると私でもブン殴りたくなる。強気になる場面じゃね~でしょ! かと思えば土下座外交するし。おバカな政治家を選んでしまって申し訳ありません、と平謝りしたい。さんざん助けて貰ってるアメリカに対する姿勢だって難しいことになると考えます。

そういえばボランティア担当首相補佐官となった辻本清美の動向が全く解らない。今こそ活躍してもらわなくちゃならんのに、トモダチ作戦の際「勝手に着陸したらアカン!」と米軍に対しモンクを付けたというウワサが流れた後、消息不明となってしまった。ホントに全く報道されないのだ。どうなってるの?

自衛隊災害救助活動の縮小や化災害対策予備費カットを実行した蓮舫大臣と共にイケ過ぎでしょ! ほとんど出てこなくなっちゃった首相や、出てくれば強気に終始する官房長官、東北を地盤とするのにフトン被ってる小澤一郎。いやいやスゴイ状況を見せていただいてる。これ、映画にしてもいいかと。

それにしても日本人はガマン強い。どこまでナメられたら目が覚めるのだろう。私だけ覚めていても意味無いので寝たふりをしてますけど‥‥。ただ今回の地震を見て「う~ん!」と感じたのは、私より先に辛抱出来なくなる人がたくさん出てきた時、そいつを無視できるかどうかと言うこと。

まぁそうなった時は一生懸命頑張らせてもらいます。いよいよ「平成のエエじゃないか」や「平成の坂本龍馬」が登場しそうな状況になってきた。そんなことを考えながら、今日は朝から夜まで、途中で原稿書きをしながらのうなぎ屋修行。うなぎは放射性物質と関係ないのが数少ない救いです。

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2011年4月 6日 (水)

9回裏(4月5日)

自分の足下がグ~ラグラしちゃってます。昨年秋以来「ニッチもサッチもいかなくなったら諦めよう」という気持ちで取り組んでいるうなぎ屋修行ながら、3月末に「今度こそオシマイか?」という危機を突然迎えることになった。経営的にはやっと見通しが付き、借金も返却できそうなメドを付けたのに‥‥。

4月1日にソウルから帰ってきたら、後任になるハズだった板前さんが3日目にして「引き受けられません」ときた。今までの板前さんは4月3日まで。2日に次の人が来ても2日間しか引き継ぎ出来なくなってしまう。ダメなら早く言って欲しかった。しかも2日から東北に行かなくちゃならぬ。

心配で2日の夜に連絡すると「今日来た板前さんは使い物にならなかった」。ついに引き継ぎ1日のみに。加えてアルバイトの人も2人辞める。こらもうてんでイケてない流れ。正直「詰みましたね」と覚悟す。店を閉めることにゃ抵抗ないものの、ジイサンに申し訳ないという思いが強い。

しかし東北から帰って店に行くと、今日から来ている板前さんはとても良い人柄だったりして。仕事の丁寧さじゃ今までの板前さんに若干届いていないけれど、味は変わっていない。ホンの少しながら希望湧く。加えて飲食店でバイトをしてるという24歳の読者(若いクルマ好きは珍しいです)からメールあって「手伝えます」。

まだまだジイサンも諦めてないってことか? 3点差で負けている9回裏の2アウトながら、きわどいフォアボールを得た感じ。月曜日は朝から店に出て終日動き回る。早くも午後に24歳のアルバイト希望の若手が来た。明るいし声もしっかり出るので、即決。というか何かの縁だと考えます。

もっと言えば、マネージャーみたいな役割をしてくれる人を以前から捜していた次第。24歳の彼は最初の候補になる? どんな仕事も持って生まれた才能だと思っている。地震の余波で自動車ギョイウカイは超沈滞モード。この間に何とか立て直さなければ。依然として水曜日から厳しい厳しい修行です。

久しぶりの休みなれど体調イマイチ。すんごく疲れている感じ。でも叔母の病院に行ったり、有り難いことに原稿書きしたり。されど被災した方を思えばなんのその。というか、先週の三陸行きでやるべきコトが見えた。明日からうなぎ屋修行と並行し、今週末の作戦をすすめます。

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2011年4月 5日 (火)

高齢者問題(4月4日)

読者の方から「義援金をあんたに託す!」という連絡をたくさん頂いている。運転手が必要なら声を掛けて欲しいという心強い連絡も多いです。VW広報の相沢さんなんか、いわき市に行ってきた翌朝に電話掛かってきて「大型免許も持ってますからいつでも手伝います!」。皆さんやさしい気持ちを持っている。

この件、実はいわき市に行く前から考えていた。ただ依頼は基本的に急。いわき市の時も朝10時に受けたリクエストで昼から動いたもの。準備万端整えて、というワケにいかない。ということで活動資金も大恩寺さんから預かった分と、頼まないウチから送って頂いた方の分で今のところ十分に足りてます。

今回気仙沼に行った二つ目の理由は「継続的なサポートを行える”お金無いけど頑張っている民間”のボランティアセンターや団体が無いか捜す」というもの。もし見つかれば、皆さんに大々的なサポートをお願いするつもりだった次第。私の実力不足により、そういった団体を見つけられませんでした。

こんなに努力しないと被災者支援は出来ない状況

もちろん今後も情報入手に努力し、出来ることをやるつもり。とはいえ今後発生するだろう問題の根っこは、日本に潜在していた社会現象である「高齢者対策」と「産業の育成」だと思う。若い人や仕事のある人は、どこでも頑張れるのだ。高齢で全てを失ってしまえば、私だってどうしていいか解らなくなる。

お年寄りに必要なのは仮設住宅じゃなく、仮設の老人ホームです。その方がお年寄りにとっても安心だし、何より雇用を創設出来というもの。2年くらいで本格的な老人ホーム&人生の最終コーナーにある人のための病院を大量に建設する。やがて全日本規模で発生する高齢者の大きな受け入れ先にもなるでしょう。

原発事故の直後から「なぜ風向きを考えた拡散情報を日本の学者は出さないのか?」と書いてきたが、やっと解りました。気象庁が「絶対出すな!」と脅していたのであります。そこのボスは東大出身。今回様々な「ナニを考えているのか?」の首謀者は大半が東大出身か現役教授。飛び抜けて勉強出来る人は違うね、と関心しきり。

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ドイツの拡散予想

また、海に放射性物質がダダ漏れしているのに、なぜ「安全だ」と言い切れるのか不思議でならない。すでに大型魚のエサになっているコウナゴから少なくない量のセシウム(半減期30年)が検出されている。食物連載で、コウナゴを大量に食べる回遊魚など問題ないのだろうか?

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2011年4月 4日 (月)

政治家選び(4月3日)

まず名簿で名前を見つけた気仙沼西高校へ向かう。到着したら「避難所は総合体育館に変更となりました」の看板。近所だったのですぐ行く。受付で調べて貰うと「名簿にありません」。それなら仕事場所の住所が解るので行ってみましょう、ということに。気仙沼の街中に入ると以下の感じ。

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気仙沼港周辺は激しい被害を受けていた

不安になりながらナビに住所を入れて向かう。すると驚いたことに全く被害無し! お店から道を挟んで10mの場所は床上浸水してます。ちょうど津波の最終到達地点だった上、わずかに土地が高くなっていたようだ。残念ながら電話しても繋がらず会うことは出来ませんでした。近所の人に聞いたら「見かけましたよ」。

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写真を撮っている場所は津波が通過している

無事で何より。仕事は厳しいと思うけれど頑張って下さいまし! ちなみに写真撮ってる場所から海までの1,5km(幅700m)は、果てしない感じで高さ2mくらいのガレキの山になっており、ほとんど手つかずの状態。人が全く入れないのだ。亡くなっている方も少なくないと思う。

ご遺体があると考えれば重機でゴッソリ、というワケにもいくまい。こうなると大量のガレキを燃料とする発電所など作らないと処理が追いつかないと考える。当然ながら国家規模でやらないと難しい。少し遠回りに感じるかもしれないが、有能な政治家を選ぶしか手はないだろう。 

無事が確認できたので、もう一つ。昨日も書いた通り、中越地震以来「ボランティアしている人達をバックアップしたい」と考えている。ボランティアチームに援助物資を送るのもいい。ということで活動しているボランティアグループを捜す。しかし気仙沼には外部のボランティアを受け入れている施設無し。

それでは、とあまり報道されていない唐桑地域に行く。山を越え、東舞根という集落に入ると、家がほとんど残っておらず。全て持って行かれてしまってます。下の写真は「唯越」という集落。ここも港から水門から道路から全壊。地盤沈下も激しく、港を再開するにはかさ上げをしなくちゃならないだろう。

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見渡す限り流された唯越集落

やはりボランティアがどうの、というレベルじゃないです。道すがらにある避難所へ立ち寄り、勝股兄から貰った講談社BCの絵本(消防車や動物の本)を置いていく。意外や意外。小さい子供も多いのだろう。絵本はとっても喜んでいただける。ついでに「ベストカーもあります」というと、やはり「嬉しいです」。

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南三陸町

その際「足りない物資はありますか?」と聞くと、皆さん「足りてます」とのこと。もう少し深く聞いてみると「贅沢を言わなければ」ということになるようだ。だからこそ絵本のような気晴らしになる「文化」を喜んでもらえるんだろう。もっと勝股兄にもらってくればよかった。自衛隊や米海兵隊の絵本もあったら喜ばれると思う。

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南三陸町の海の近所にある建物は4階まで

どこの避難所にも民間ボランティア団体の姿は見えない。バイクのボランティアチームを見かけたけれど、受け入れ側の体制が整っていないようで稼働しておらず。今回の震災、あまりに広く規模も大きい。相当大きなボランティア団体でも宿泊や食事の確保からして難しいです。

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驚くほどの規模と物量

その分、自衛隊が頑張っている! やっぱりプロだと感心しきり。現状で”仕事”をこなせるの、自衛隊くらいかもしれない。とはいえそう遠くない将来、細やかな気配りの出来る女性ボランティアの出番も多くなると考えます。これまた政府/自治体でボランティア用の宿泊施設など作るべきだ。

繰り返しになるが、良い政治家を選ぶことしか解決策は無い。

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2011年4月 3日 (日)

お手伝いの難しさ(4月2日)

最初に「何か手伝いたい」と強く強く思ったのは阪神淡路地震の時だった。何か出来ないか、と考えた末、自転車やバイクのパンクが多いということから修理チームを出そうとした次第。しかし現地から情報をもらったところ「すでに自転車屋さんとバイク屋さんが商売にしてるからニラまれる」という。

その他、様々なルートで問い合わせるも手伝える余地無し。仕方なく自分のクルマと(ランサーターボ)と、海外取材の付き人の権利(この権利、現在AJAJメンバーで活躍中の工藤貴宏君が購入)をCT誌でオークションに出し、そこで得た約70万円を寄付させてもらいました。お金だけだったワケです。

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気仙沼市内

中越地震の時は「ボランティアの人たちの足を提供したい」と申し出たところ「それは助かる」ということで受けてもらい、タクシーが機能を回復するまでの3日間ながらフルに活動出来た。この時にボランティアセンターの動きを見て、改めてお手伝いの難しさを実感した次第。

幸いなことに大きな被災などめったに無い。ボランティア団体はそこで実績を残したいのだ。だからホントに一生懸命やる。もちろん同じタイプのボランティアをする団体は全てライバルです。バッティングしようものなら「ここは足りている」とお引き取りを願う。私らが手伝えたのはライバルの無いお手伝いだったからに他ならない。

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今回も考えたけれどすでにタクシーは営業中

ここで素晴らしい人を見ました。越後川口町のボランティアセンターには簡易トイレが多数設置されていたのだけれど、いつ入ってもキレイに掃除されており気持ち良かった。どうしてだろう、と思っていたら、一人のボランティアが黙々と掃除してます。この人、頼まれたワケじゃない。

ボランティアというと「困っている被災者の前に鳴り物入りで登場し感謝されることをする」というイメージが強いと思う。確かに自己満足度は高いだろう。前述の通りこれはプロのボランティアの仕事です。本当のお手伝いというのはトイレ掃除のような「足りていないことをする」ことだと思う。

そんなことから今回はお手伝いをしている人やグループの支援をしようと決めた。結果的に困っている人のためになればいい。といった点からすれば、本当に困っているタイミングと場所に、適切な物資を納得できる規模で供給出来たと思う。さて。地震から3週間が経過し、状況は一段と複雑になってきた。

もはや親戚や友人や知人を個別にバックアップするのがベストです。ということで、ラリーの時に援助してくれた人の中で唯一連絡が取れていない気仙沼の人を訪ねて見ることにした。被災者名簿で探してみたら、火曜日になって気仙沼西高校に名前を発見! 無事だったようで一安心。

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ガソリンスタンドは並ぶことも無し

そこで必要と思われる物資をひと揃い積み、コ・ドラをエンジン誌の荒井さんに頼んで出発。東北道を一関ICで下り、気仙沼に向かうとガソリスタンドは普通に影響してます。そればかりかホームセンターやコンビニ、スーパー、ラーメン屋さんも通常営業中。ガソリンが供給され始めるや、突如普通になったそうな。

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ディーラーの前は冠水。リーフの前にマグロが転がっていたそうな

気仙沼市内に入っても同じ。少なくとも国道45号バイパスより山側は普通。ガソリンスタンドやコンビニ営業中。いや、内側であっても、難を逃れた地域と津波の被害を受けた場所が混在している。トヨタのディーラーは浸水し大わらわで復旧作業中。近所の日産のディラーは通常営業を始めていた。

以下明日に続く。

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2011年4月 2日 (土)

もはやこれまで?(4月1日)

14時までホテルにコモッて原稿。機会あったらジックリ書くけれど、韓国を入念に見てると「日本もまだまだイケるな!」と感じる点がある。クルマに限らず日本の製品は韓国より細かや。実用本位なら韓国製品で十分ながら、満足度を求めるようになったら日本製の方が圧倒的に上です。

日本の製品に「ダイナミックさ」とか「面白い着眼点」とかが出てくれば優位に立てると考えます。コストパフォーマンスだって1ドル=100円=1000ウォンになったら日本製がダントツの競争力を持つ。バブル崩壊後の10年、辛抱し続けた分の体力はついている。経営陣の舵取りと若手の頑張りに期待したい。

羽田に18時30分着。荷物を預けていないためボーディングブリッジからイミグレーション、通関はイッキ。誇張無く飛行機のドアを出て5分後には駐車料金の支払いをしてました。3日間止めて1500円なり。バイクって安いだけでなく、雨さえ降らなければ往復も楽しい。荷物を縛り付けて中野へ。

一昨日から新しい板前さんが来ているのだけれど、3日目にして「すみません」。ウチはお客さんと近いため、うなぎを割いていれば良いというワケにいかない。当然ながらお客さんとも接する。それが好きなら何の問題もないのだけれど、一昨日から来ていただいてる方は料理だけしたいタイプ。

どうしても接客は苦手だという。ということで明日から違う板前さんが来ます。果たして居着いて頂けるか。さらにお昼のアルバイトの人も突如4月1日で辞めるという連絡を今日貰った。いやいや四面楚歌というヤツ。絶体絶命とも言う。板前さんと、アルバイトの人が見つからない限り店は続けられない。

やっと金銭面のメドがついたし、売り上げも少しづつ上昇。今年1年で借金を返せる雰囲気になってきたのに。このままだとお店を閉めなければならない。昨年から何度も「もうダメか?」と思える危機を乗り越えてきたけれど、今回は私の修行じゃ済まない問題。86年続けてきたうなぎ屋さんも終わりか。

人生厳しいです。

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2011年4月 1日 (金)

民間1流政治5流(3月31日)

ソウルショーの会場となっているKNTEXに行くと、周辺で大規模な開発を行っている。やはり登り調子の国はイキオイが違う。大きな建物もいくつか建築中。ただ物価も確実に高くなっている。円高ウォン安と言われているけれど、ファストフードの価格など、もはや日本と同じ。朝のコーヒーが300円ですから。

永田と宿の近所で晩ご飯食べたら、支払った金額は「日本と変わらないですね」といった感じ。総合的に物価を考えれば日本より2~3割くらい安いものの、1万円=10万ウォンというレートになると日本と同じになってしまう。貨幣価値で韓国と日本が同等になる、ということです。いや、抜かれる日も近いか。 

ソウルショーは前回来た2009年より規模も賑やかさも圧倒的に拡大していた。外国勢では韓国と2国間貿易協定(FTA)を結んだアメリカがイッキに存在感を増している。GMなど広大なブースを確保。アジアや新興国向けの車種だけでなく、カマロやコルベットも出展。日本もアメリカ工場からクルマを持ってくる作戦。

夕方ホテルに戻って原稿書きながらTVを見ていたら、サルコジ大統領が日本に来たというニュース。サルコジさんはニコりともせず真剣な顔つきだったのに対し、菅首相は子供のようなニコニコ顔のお出迎え。原発で煮詰まっていることもあり、ホントに嬉しかったんだと思う。無邪気でイイ。

って言ってる場合じゃないワな。日本人は大地震の報道により世界的から高い評価を受けている。その日本人、政治家を選ばせたら超を10個付けたくなるくらいダメです。自民党政権時代も酷いモン。民間企業なら世界を相手に丁々発止の戦いをしなければならないが、政治家は素晴らしい国民の上であぐらをかいてるだけ。

というか利口な国民は政治家が自分達を引っ張ってくれるなんて誰も期待していない。道路を造ってくれると言われて投票しちゃうような素直な人をダマしてるということ。そういえば岩手から選出されている小沢さんなんか全く動かず。今回を教訓を今後にどう生かすか? まぁ変わらないんだろうな、と諦める。

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