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2013年7月

2013年7月31日 (水)

PHVとは全く違う

今日のTOPはクルマ通向きなので難解だと思います。知らなくても問題ないことなので、無視してくださいまし。

BMWの電気自動車『i3』は、本来なら日本の自動車メーカーが作るべきだった。いや、作ろうとすれば簡単だったと思う。電気自動車に600cc級の発電機を搭載するだけですから。なぜ日本は作らなかったのか? ここが日本の大きな課題というか、弱点だと考えます。以下、少し詳しく。

i3の基本はリーフと同じくらいの航続距離を持つ電気自動車だ。当然の如く「航続距離が限られる」という弱点を持つ。BMWの開発陣は「それなら遠くまでドライブするときのため発電機を搭載しよう」と、とってもシンプルに考える。日本だとどうか? 最初に出てくるのが「燃費はどうなるの?」。

二つ目に「34馬力しかない650ccの2気筒エンジンで走らせられるのか?」。この二つ、すでに日本の自動車メーカーの電気自動車やハイブリッドを開発している人達がi3を見て「ダメでしょ」とか「なんで?」状態になっている。この二つの疑問の答えは簡単だ。「燃費良くない」と「登り坂ならアウト」です。

日本の技術者はエンジンを搭載すると、そのエンジンを使って走った時の燃費を重視するのだが、この設定自体間違っている。極端に通勤距離が長い人を除けば、 ロングドライブをする機会など少ない。だったら、めったに使わない時の燃費が多少悪くたって問題ない、とBMWの開発陣は考えたワケ。

また、エンジンが必要なのは大雪の日や非常に寒い日などで、これまた燃費より「生存性能」が要求される。そういった状況で燃費の良さなど考えれば、エンジン 直結駆動モードを持たせたアコードHVのようになってしまう。エンジン直結モードをするとなれば、エンジンパワーだって650ccじゃ足りない。

i3のレンジエクステンダーは全く考え方が違う。160kmまでの使い方なら電気自動車だ。目的地が300km離れているなら、160km走った後、エンジンを始動するんじゃない。1200kg台と言われる軽いボディとはいえ、34馬力のエンジンでは走らないです。早い段階からエンジンを掛ける。

ここから複雑になるため専門家のみ参考していただきたく。例えば300km走るのに40kWhの電力が必要だとしよう。搭載している電池容量は20kWh。 つまり20kWh足りなくなります。搭載している発電機の出力は最大25kW。20kw分の発電を1時間稼動させればよい、ということ。

大きなパラメーターになってくるのは時間だ。1時間あたり20kWhの電力消費量なら(高速道路であれば80から100km/h巡航)、消費量と電力供給量が釣り合う為、航続距離は「ガソリンタンクの容量」になる。ただ650ccエンジンで20kWの発電をすると、音や振動が出る。だったら10kWにすればいい。

その場合、電池からの電力供給が1時間あたり10kWh必要になるが、電池容量20kWhあれば航続距離を2倍に伸ばせる。日本の道路をイメージして欲しい。発電機を20kWで稼動させれば、100km/h巡航で無制限の航続距離なります。10kWで稼動させると航続距離400km。

目的地までに距離あわせて発電機を使えばいいのだった。例えば東京から名古屋まで走るとしよう。自宅から高速道路までは電気自動車。高速道路は目的地に到達できるエネルギー量だけ発電機を稼動させる。そして高速出口から目的地までは電気自動車、といった具合です。

問題は発電機が50万円すること。こいつを諦め、ロングドライブは時間かかるけれど途中で急速充電したってよいです。長距離ドライブの比率が多いなら、発電機付きのi3。そうじゃなければ標準のi3を選んでください、というのがBMWの姿勢。航続距離制限の無い電気自動車だと思えば間違いない。

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2013年7月30日 (火)

新世代の電気自動車

電気自動車についちゃ日本がアドバンテージを持っていると思っていたけれど、BMWは『i3』なる凄いスペック持つモデル を発表した! 全ての点でウナる! まず航続距離。BMWによる一般的な走り方で130~160kmを確保しているそうな。日本のJC08式なら 240kmを超えるとのこと。

しかも4人がキッチリ乗れるボディサイズながら、車重は1195kgしかない! 電池容量を公表してないけ れど、おそらくリーフに近い20kWh以上搭載していると思う。リーフの車重が1430kg程度あることを考えると、カーボンを使ったボディの軽さに驚か される。ちなみにシャシはアルミを採用。

素晴らしいのが性能で、後輪を駆動するモーター出力170馬力! これまたリーフの 1430kg/109馬力からすると、強烈なスペックだ。先週末にBMWジャパンの社長に聞いたところ、0~100km/h加速は7秒台だという。下手な スポーツモデルより元気な走りを楽しめるかもしれません。

これだけじゃない! 何と! オプションで34馬力の2気等700ccエンジン (バイク用がベースになっている?)を搭載する航続距離300kmのレンジエクステンダーになる。流れの遅い日本の道路事情であれば、ガソリンを入れ ればどこまでも走れることだろう。なんだかカンペキでございます。

最後の「びつくり!」が価格。3万4950ユーロ(レンジエクステンダーは3万9550ユーロ)と発表された。車両価格+エネルギーコストで320dより40%も安く付くという。日本での価格はやはり320dの車両価格+エネルギーコストより安いなら、補助金使って450万円くらいになるだろうか。売れると思う。

そうそう。興味深いことに来年早々に発売されるといわれる日本仕様はチャデモを採用するとのこと。日本国内に関して言えば、チャデモで押し切ることが可能に なったと思う。アメリカもチャデモは増えている。ここにきてリーフの売れ行き急上昇(作った台数だけ売れる状態)。チャデモの勝機が見えてきたか?

リーフの乗り方は「世界最高性能の急速充電車」

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2013年7月29日 (月)

新しい技術と夢

子供の頃から「動くモノ」が好きだったので、技術開発に携わった人の本ばかり読んでいた。96式艦上戦闘機や零戦、雷電を設計した「風立ちぬ」の堀越二郎さんはもちろん、『誉』エンジンの中川良一さん、そして1枚の図面だけで『ネ-20』(ジェットエンジン)を作り上げた種子島時休さん等々。

ク ルマ好きになってからは本田宗一郎さんの『走る実験室』という考え方にシビれました。私の場合、特にパワーユニット好きだったらしい。だからこそ1997 年に初代プリウスが出た時、瞬時も迷わず購入。3年後にマイナーチェンジを行い、大幅に進化した時も辛抱タマラズ乗り換えたほど。

初代後 期型のプリウスに乗って「これでラリーに出られないものだろうか?」。1,5リッタークラスのガソリン車と戦えるポテンシャルを持っていると感じたから だ。ホンキで出ようと思ったものの、ブレーキなど複雑なシステムを持つ。少しばかりトヨタに聞かなければならないことも出てきうそうな雰囲気。

そ こでトヨタのモータースポーツ部門に問い合わせてみたら、すでに当時の人は誰も居ないので書くけれど「勝てる見込みの無いハイブリッドで競技をやることを 意義を見いだせませんのであしからず」(メールのやり時は残ってます)。レースにハイブリッドを使うようになったのは、モリゾウさんになってからです。

と いうことでハイブリッドの時は断念し、そのまま12年が経ってしまった。私にとって残る時間も長くない。電気自動車という新しいパワーユニットに出会い (いろんな意味でi-MiEVやリーフは旧来の電気自動車を圧倒的に凌ぐ)、最後のチャンスだと思った次第。人にも恵まれ、強引にラリー車など作った。

実戦デビューとなったのだけれど、たくさんの課題を抱えながらもポテンシャルの高さに驚く。駆動系は全く標準状態。なのにアップダウンの無いコースならRX-8などと同等(SS12)。車重のある電気自動車にとって最もニガ手なキツい登り区間(SS15)もパワーウエイトレオで勝る車種と互角に戦える。

総 合的に見ると圧倒的な電力不足のため、充電間隔を長く取った1日目こそヘロヘロだったが、充電時間に余裕あった2日目の結果はスタートラインとして考えれ ば上等だと思う。さらなる可能性だって持つ。標準仕様のモーターでもスタートの2秒間だけ30%増しの出力を出すことだって出来ます。

電 気自動車の本命は「電池の高性能化」ながら、ここにきて面白いアイデアもたくさん出てきた。例えば下のリンクを。ムカシからあるアイデアながら、最新の電 気自動車なら超小型のトレーラーに搭載する小型軽量の発電機(600cc級)で済む。1000cc級エンジンを積むと走行中に充電まで行える。

牽引式レンジエクステンダー

ラリーの移動区間でこういった発電機付きトレーラーを引っ張り、走行用の電気+充電を行えば、電力不足は大幅に低減出来るだろう。もちろん一般ユースだって考えたらいい。高速道路のICやSAなどにレンタル式を用意しておけば、電気自動車でのロングドライブだって余裕。

新しい技術に限って言えば「走る実験室」は21世紀も通用します。

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2013年7月27日 (土)

全日本ラリー

今週末はリーフで全日本ラリーに出場中のため(しかも掛かりっきりです)、おそらく日曜日の夜までアップロード出来ないと 思われます。ラリーの方は「赤城」や「榛名」の登り坂克服が最大の課題という状況。「伝説の箱根超え」の気分を21世紀になって体験するとは思ってもいま せんでした。

とにかく赤城や榛名の最高地点まで”ある程度のペースを維持しながら”辿り着けなければアウト。ただどこまで走れるのか楽し みでもあります。なにしろラリーは事前に走行して性能を確認することが出来ません(レギュレーションで決まっている)。いろんな意味でブッツケ本番。どう なることでしょうか。

最新の情報は以下にで。

私の日記
ワンコーワークスのブログ
モントレー2013のWeb。リザルトなど

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2013年7月25日 (木)

鳥栖署デタラメだ

下にリンクした佐賀新聞のニュース、どうなっているのだろうか? 簡単に状況を調べてみたら、110番通報で事故現場に到 着した佐賀県警の署員と、119番通報による緊急車両扱いで到着した救急車の隊員が病院に行くよう強くすすめたという。しかし被害者は病院に行くことを固 辞した。結局そのまま帰宅することに。

佐賀新聞の記事

新 聞によれば目立った外傷は無かったというから、現場の警官も救急隊員も加害者も、被害者の希望を優先したんだと思う。しかし! 被害者は死亡してしまっ た。驚くのがここから。何と! 鳥栖署が『自動車運転過失致死傷』で加害者を書類送検したのだった。考えて欲しい。現場で警官が「物損」と判断した事案 だ。

少なくとも警官はこの手の事故についちゃプロでしょう。救急隊員だってケガのプロだ。頭蓋骨が折れていることくらい解るハズ。けれど 2人のプロを持ってしても「問題なし」と判断した。この2人のプロの仕事内容についちゃ無視するのか? どう考えてもおかしいでしょ。罰則を適用するなら 資格を持った2人のプロである。

でもプロですら解らなかった、というのであれば、事故や事件扱いはおかしいんじゃなかろうか。考えて欲し い。加害者が強くすすめても病院にいかない被害者を、病院に連れて行くのは誰? 加害者が連れて行けというなら、警察や救急隊員の仕事ってナニ? 行かな いという被害者を加害者はどうやって病院に連れて行く?

自分が加害者だとしたら、同じようなことになると思う。いや、99%の人が今回の加害者と同じ行動をすることだろう。そいつを犯罪者として検察に送るなんておかしいでしょ! 佐賀県警のレベルが低すぎるのか、鳥栖署の署長の問題なのか不明ながら、どうにも納得出来ない事案でございます。読者諸兄はどう考えますか?

唯一の希望は検察が警察へ「差し戻し」すること。出直して来い、ということ。とは言え本来なら独立している警察と検察ながら、今回も相談してから書類送検したと思う。


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2013年7月24日 (水)

トヨタとフォード

トヨタとフォードが2011年に発表したハイブリッドの共同開発を撤回した。日本で言えば大柄なボディのSUV(後輪駆動 ベース)のハイブリッド車を一緒に作りましょう、という計画だったものの、どうやら折り合い付かなくなったようだ。なぜか? こらもう簡単。フォードがハ イブリッドの技術をマスターしたからだ。

この1年、フォードは次々と「トヨタの技術をコアに開発したシステム」のハイブリッド車を発売し ており、もはやトヨタ無しでも作れるという判断をしたということです。フォードからすればトヨタと組んで利益を折半するより、独自開発して全て自分のモノ にした方がメリット大。加えて電池技術などでトヨタに先行してます。

トヨタは相変わらずニッケル水素にこだわっている。一方、フォードを 見るとリチウム主流。もはやトヨタの方が古くなってしまった。というかトヨタだけ大きく遅れてしまったのである。大容量のリチウムが絶対必要なSUV用の 電池でトヨタとフォードは折り合えなかったかもしれない。トヨタも譲らなかったと思う。

もう一つ。大型のSUVとなれば、トヨタ式のハイ ブリッドは効率よくない。重いボディを変速機無しのモーターで動かそうとすれば、150kW以上の出力が必要。8速とか9速の多段ATと組み合わせてやれ ば、50kWくらいのモーターで済む。つまり今までのトヨタの技術は使えないということになる。

そんなこんなでフォードにとってのメリッ トが無くなった。トヨタも空気を察した。ゴリ押ししたって良いことないですから。じゃ止めましょう、ということなんだと思います。いろんな意味でトヨタの ハイブリッド技術は踊り場に差し掛かった感じ。ライバルにも追いつかれつつある。次期型プリウスで新たな一歩を踏み出す?

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2013年7月23日 (火)

風立ちぬ

ミラ・イースの30km/Lに「こらイカン!」のスズキは、すぐ30,2km/Lのアルト・エコを出してきた。ここからが 面白い! スズキも0,2km/Lじゃカッコ悪いと思ったのだろう。アルト・エコの燃費を33km/Lに伸ばしてきた。こいつを見てダイハツとしちゃ 「黙ってられまへんで!」。何と! ミラ・イースが33,4km/Lとなる。

意趣返しです。それにしても凄い! 初代プリウスは10・15モードで28km/Lだった。JC08なら25km/Lを下回っただろう。当時としちゃ常識外れの燃費であります。1997年の軽自動車と言えば、ミラで19,2km/L。プリウスってぶっちぎりの燃費だったワケ。なのに今や軽自動車のJC08で33km/L超えだって!

おそらく実燃費でも20km/L前後が出ることだろう。そればかりか次期型フィットの通常エンジン車は28km/Lだというウワサ。初代プリウスの燃費を普通のエンジンで抜いちゃう? 1997年の私からすれば、信じられない時代になってます。技術って凄い! 「風立ちぬ」は現在進行形なのだ。

メーカーによる濃淡はあるけれど、リーマンショックや東日本大震災、欧州危機、タイの洪水、リコール問題など、ここ数年で 自動車メーカーが背負った課題は重くて大きい。ホンダの伊東社長のインタビューでも解る通り、現場の技術者達は3年近く全力疾走を続けている。ただ目標が 「戦争」じゃないから素晴らしい。

「手強いライバル」や「夢」「負けず嫌い」は強烈なエネルギーになる。だからニンゲンってカッコ良い! 私も優れた技術者になりたかった。ヒョウロンカは力が無い。というかナニも出来ないです。せめて頑張っている技術者をキチンと紹介したいと思う。ちなみに「風立ちぬ」を見て感動してる人が少なくないという。

クルマ好きの皆さんはぜひ見に行ったらいい。かくいう私は見てないけど、ヒコウキが飛んでいる姿と、荒井由実さんの「ひこうき雲」でもうダメだ。来週絶対に見に行きます。先日紹介した自律非常ブレーキ、現時点で大きな性能差がある。ドンドン進化していくと思う。やがて本当に「衝突しないクルマ」になっていく ことだろう。

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2013年7月22日 (月)

自動ブレーキの性能

読者の方が興味深い情報サイトを紹介してくれた。英国保険協会による第三者的な自動ブレーキ(英語を直訳すると自律非常ブ レーキ)のテスト結果である。下にリンクしたpdfファイルを御覧頂きたく。今回はいわゆる「シティ・エマージェンシー」と呼ばれる「停車している車両」 にノーブレーキで接近したモードです。

Autonomous Emergency Braking

6 ページ目から個別車種のテスト結果が始まる。マツダ6は現行アテンザですね。右の数字は初速を示す。10km/h。20km/h。そこから5km/h刻み で50km/hまでテストしている(なぜかスバルだけ50km/h以上を試してます)。下の数字は衝突の時間から遡った0,2秒単位でのカウント。

デー タを見れば多く語る必要などなかろう。速度表示が横棒のまま、というケースはノーブレーキだということ。また、速度を示す棒が右端で「0」になっていれば 停止出来たことを意味する。ボルボV40は最初の表が標準モデル。2つ目に出てくるの、日本で主力になっているセーフティパッケージ付きであります。

英 国保険協会のテストを見る限り、アイサイトが他を圧倒している。50km/h+αから完全停止してますから。12ページ目を見ると、衝突から遡ってブレー キを掛け始めたタイミングがよ~く解る。アイサイトだけ2秒前から(約30m手前)から減速を開始し、1,6秒前からフルブレーキングに近い減速Gを出し ている。

つまりアイサイトは2秒前に前方の障害物を「クルマ」だと認識し、1,6秒前に確定してフルブレーキ制御を入れている。レーザーレーダーの車種は25km/hで衝突の0,8秒前。距離にしたら6m手前でないと障害物かどうかの判定が出来ない。ミリ波レーダーの車種だって12m手前でしか障害物を認定出来ない。

ア イサイトを認めない技術者の多くは「探知距離が足りない」と言う。されど現実を見ればアイサイトは最もロングレインジでブレーキを掛けられる能力を持って いるのだった。「第2次世界大戦の末期の日本の優秀な技術者はプロペラで音速は超えられない」という否定の論文ばかり書いていた、と何度も紹介した。

ア イサイトの否定から入る技術者を見る度に「この人は優秀なのかもしれないが、明日を見る目は無いですね」と思う。障害物の探知だけならミリ波レーダーで出 来る。ただそれに対しブレーキを掛けるべき物体かどうか」の判定を出来ない。カメラであれば、少なくとも自動車の後部だという認識は可能。

も ちろん今後はミリ波レーダー+カメラ1個で自律非常ブレーキをロングレインジから掛けてくる車種も出てくることだろう。それまではアイサイトが圧倒的に優 れていると考えます。V40は正面に関しちゃアイサイトに届かないものの、歩行者や自転車、側方、後方などの安全性確保という点で素晴らしい。

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2013年7月21日 (日)

フィットHVvsアクア

フィットHVの燃費がアクアより良い最大の理由は走行用電池の性能によるものだと考える。こう書くと「フィットHVの電 池って容量864Wh。方やアクア936Whで優位にあるんじゃないの?」と思うかもしれない。確かに容量だけ見ればアクアのニッケル水素電池の勝ち。し かし! 性能で見たら、やっぱしリチウムなのだ。

トヨタ車のニッケル水素電池は936Whあっても『SOC』と呼ばれる「実際に使う容 量」が最大で40%程度。おそらく通常は30%以下で使っていると思われる。例えばプリウスを満充電状態にし、EVモードで走ったら2~3kmでエンジン 掛かってしまう。電費を7km/kWhとすれば、350W程度がSOCとなります。

まぁ難しいことはコッチに置いておく。アクアの電池を SOC30%で使うと、280Wh。フィットHVに搭載されているリチウム電池をSOC40%で使えば345Whになる。この差は決定的に大きい。回生制 動を15%くらい大きく取れると言うことですから。ちなみにアクアの実燃費がプリウスと変わらないのは電池容量少ないせいだ。

逆に考えれ ばアクアの電池をフィットHVと同等の性能にしたら、アクアの方が燃費良くなること間違いなし。多くのメディアはフィットHVの燃費の良さを7速DSGや ワンモーター式ハイブリッドから来ると紹介しているけど、間違いだと考える。やはりハイブリッドシステムとして評価したら、アクアクラスならトヨタ式が優 れてます。

おそらくアクアはマイナーチェンジで、お金が掛かるバッテリーの変更しないままフィットHVの36,4km/Lを凌ぐ数字を出 してくると思う。低転がりタイヤやブレーキ制御の適正化など、いくつか打つ手は残っている。さらにフルモデルチェンジのプリウス(リチウム電池になると思 う)もフィットHVの燃費を超えてくるだろう。

ただ客観的に考えてみれば、キャビンスペースに代表されるフィットHVの「車格」はアクアとプリウスの中間くらい。価格がアクアと同じくらいならフィットHVの方が魅力的だし、改良型アクアに燃費で並ばれたって商品力で勝てるだろう。フィットHVの優位性は高い。アクアにとっちゃ強敵になること間違いなし。


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2013年7月19日 (金)

自動ブレーキ過信

改めて自動ブレーキについて書いておきたい。皆さん自動ブレーキ=事故を回避するシステムだと思っているようだ。いや、先 日ホンダの研究所の役員の方とこの手の話をしたのだけれど、その人も「ウチはスモールオフセットに代表される衝突した時の安全性確保より、衝突しない技術 を重視する」と言ってました。

だから今後出すホンダ車は全車自動ブレーキを選べるようにするが、スモールオーバーラップは全モデルでなく 国や地域毎に適合させていくのだという(日本は対応しない国)。私のWebを読んでいるようなクルマ通の中にも「自動ブレーキで事故を回避することが衝突 安全性より重要」とカン違いしている人が少なくない。

けれど、残念ながら現時点の自動ブレーキシステムじゃそこまでの能力を持たせられない。レーザーセンサーを使うタイプは長い距離を探知出来ないため、国交省は30km/hまでしか認めず。つまり31km/h以上だとノーブレーキなので、スモールオーバーラップに代表される衝突安全ボディが極めて有効になってくる。

小 さい事故は防げるものの、衝突安全性がモノを言う速度域だと役に立たない。ミリ波レーダーを使ったタイプでも、ボルボやスバル、ベンツのように高速域から フルブレーキングしてくれるタイプじゃなければ、かなり高い速度で衝突する。そもそも対向車との衝突は自動ブレーキの担当外だから、最初から期待出来ない。

と いうことで自動ブレーキと衝突安全性は分けて考えるべきだ。どちらも良いクルマが安心だと言うことです。逆にどちらも厳しいというモデルは、どんな事故で も心配だ。私は性能の低いレーザーレーダーより(着いてないより100万倍良い)、ボルボやスバル、ベンツレベルの性能持つ本格的な自動ブレーキを期待し ます。

・リーフの乗り方は「リーフ、アメリカで絶好調!


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2013年7月18日 (木)

流れが変わった

なぜかハイブリッド一辺倒の雰囲気になってきた。15年前からハイブリッドの将来性を疑わなかった私からすれば「当然の流れですね!」なのだけれど、ここにきてハイブリッド以外のパワーユニットが面白くなってます。もっと言えば、ハイブリッドよりコストパフォーマンス高い ECOなパワーユニットが出てきたのだった。

TOPにリンクしたオールアバウトの記事でアコードHVとアウトランダーPHEVの分析をし てみた。意外かもしれないけれど、全ての点でアウトランダーPHEVの方がお得だったりする。もっと言えば、アウトランダーPHEVって相当頑張った価格設定をしてきたんだと思う。ツマらんトラブルさえなければもっと売れたろうに。

乗り心地のドタバタ感さえ改良すると、アウトランダー PHEVは文句無し! やっとリコール対応も終わるので、ぜひ試乗してみて欲しい。三菱自動車がアウトランダーPHEVのフロント側のユニットを使い、 30万円くらい安価な4ドアセダンのPHVを作ったら、けっこう人気になると思う。私なんか飛びついちゃうかも。

ディーゼルも面白い!  アテンザのディーゼルに乗ってウなるばかり。一回り小さいボディなら、日本でも使いやすい。電気自動車だって現行リーフくらいの航続距離を持っていたら不満無し! 「ハイブリッドハイブリッド」とウワごとのようにつぶやく時代は終わった。でもメディアはハイブリッド万歳をするんだと思います。

興味深いことにアメリカでリーフがフル生産になった。作っただけ売れる状況。今やどんなパワーユニットより電気自動車は安い、ということを皆さん認知し始めたからだという。実際、電気の安いアメリカだと電気自動車にかなうパワーユニット無し! リーフの成功は確実という状況になってきた。日本も時間の問題 か。

そう遠くない将来、1台持ちであればEV走行距離最低40km程度のPHV。2台持ちなら1台は電気自動車。もう一台がロングドライブ用のハイブリッドかディーゼルという時代がやってくると思う。クルマ通なら新しいパワーユニットにチャレンジだ! とりあえず普通の人はハイブリッドを買っておけば間違いないと考えます。

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2013年7月17日 (水)

ワゴンRに自動ブレーキ

スズキがついに来た! ワゴンRは「一部改良」を行い(いわゆる年次改良レベル)、ムーヴと同じような自動ブレーキシステムを選べるようにしてきましたね! 当然の如く横滑り防止装置もセット。こいつの機能が無いと自動ブレーキの油圧を立ち上げられない。価格は標準グレードの5万400円高の116万250円である。

ちなみにムーヴの自動ブレーキ付きは113万円。ワゴンRはフルオートエアコンと、エコクールなど優位の装備になるが、気持ちムーブの方が安い。気になる自動ブレーキの性能は最近の例によってカタログを見ても何km/hから止まれるのか全く解らず。ムーヴの場合、先行車との速度差20km/hまで自動停止。

ワ ゴンRのスペック見ると速度差15km/hまで「追突せずに自動停止する」とある。最近責任を逃れるため、あいまいな表現しかしなくなったので、本当の性 能についちゃ全く解らない。試乗会の時に聞いて見たい。ただ両車とも30km/h以下で何らかの制御を行うというので、間違いなく被害低減効果はあると考 えます。

止まっている車両に対する停止性能は、ムーヴが25km/hまで(30km/hまで稼働するけれど、軽く衝突するという)。同じ システムを使うVWアップ!の30km/hより少し落ちる。ワゴンRについちゃ数字無し。後日確認します。そうそう。ムーヴもワゴンRも、サイドカーテン エアバッグのオプション設定は相変わらず無し。

また、JC08燃費で30km/Lを達成! クラストップを自慢していた29,2km/L の日産デイズ/三菱eKワゴンは文字通り三日天下でありました。これでデイズとeKワゴンの「売り」が無くなった? かように日本の燃費競争厳しい。果た して「各ジャンル燃費TOP」を目指すホンダ・ライフはどんな数字になるだろうか?

今まで「コストアップになる」ということで安全装備に 積極的じゃ無かったスズキが、軽自動車の一部改良レベルで自動ブレーキを採用してきた意義は大きい。軽自動車に限らず、これから出てくる新型車で自動ブ レーキ無しだと完全に商品企画を読み間違えてるということ。N-ONEも自動ブレーキを急ぎたい。

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2013年7月16日 (火)

ダットサン登場!

復活するダットサンブランドのトップバッターとなる『GO』の実車が発表された。ホイールベースやシルエットから考えると マーチをベースにしている模様。搭載されるエンジンは1,2リッター3気筒(5速MT)で、予想以上に排気量大きい。価格も40万ルピー近いらしいから、 少なくともエントリーモデルという位置づけじゃないと思う。

ダットサンのWebへ(GOの写真あり)

ちなみにインドでのエントリーモデルは『アルト800』 クラスです。日本の軽自動車用をベースにした3気筒800ccエンジンを搭載しており、ベースモデルで24万4千ルピー(約41万円)。40万ルピーと言 えば67万円。日本の貨幣感覚からすれば、アルト800の244万円に対し、ダットサンGOは400万円というイメージ。

トヨタ・エティ オスやホンダ・ブリオ、日産マーチも40万ルピー級。ダットサンは30万ルピー以下から始めると予想していたのにハズれた。もっと言えば40万ルピーの マーチは成功していない。なぜ同じ価格帯で勝負しようと考えるのか不思議です。私なら大人気車であるアルト800に真正面からブツけたのに。

そ れこそNMKVの3気筒エンジン(三菱自動車の軽自動車用3気筒は1リッターバージョンまで生産している)をベースに大幅コストダウンをすれば、相当頒価 を抑えられることだろう。部品など現地化をすすめているというから、これまた価格の自由度高い。25万ルピーなら大きなインパクトを与えられるハズ。

ソコソコ売れているトヨタはブリオやマーチより一回り大きいエティオスを40万ルピーで売っているため、割安感あるとのこと。ホンダの場合、40万ルピーのブリオが順調じゃない。そこでブリオが「高品質車」というくらい一段と安価な二の矢を放つという。バイクのノウハウをフルに使いベーシカルなクルマ作りをするようだ。

ダッ トサンGOはインド市場向けのクルマというよりマーチの後継車という位置づけにし、日本や東欧、アジアなどで売ったらイケそうな気がする。少なくとも日本 市場はマーチより成功しそう。ダットサンに期待したいのは、明らかに日産と違うベーシカルなクルマ作り。下を見て2年はマルチスズキの優位が続く。

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2013年7月15日 (月)

トヨタvsホンダのHV競争

朝日新聞デジタルが「8月に発売予定のカローラHVのJC08燃費が33km/Lになる」と伝えている。現行カローラは ヴィッツベース。アクアもヴィッツベースなので、アクアの兄弟ということになります。当然ながらアクアと全く同じハイブリッドシステムを使う。燃費が 35,4km/Lから若干落ちるのは仕方ないこと。

興味深いの、自動ブレーキの有無である。今やホンダとマツダ、スズキは今後出すモデル 全てに自動ブレーキを装備していく模様だ。トヨタどうする? このあたり、トヨタのユーザー層はあまりセンシティブじゃないから気にしないのだろう。それ より気になるのは、フィットHVに負けることになるアクアのJC08燃費だ。

ちなみにフィットHVのJC08燃費、精一杯の数字になると 思う。さらなる改善となると、1年くらいじゃ難しいかもしれない。一方、トヨタ側にはいくつか打つ手があると考えます。JC08で1km/Lくらいであれ ば、最新のタイヤに履き替え、空力やエンジン制御など、いくつかの細かい改良を加えるだけで伸ばせるハズ。

大きな一手ということであれば、電池をニッケル水素からリチウムに交換するというアプローチも。アクアの燃費がプリウスと同等な理由の一つは容量を減らした電池にある。結果、回生エネルギーをプリウスより取れない。性能の良い電池さえ使えば、今のパワーユニットのまま1~2km/L改善させられることだろう。

電 池の進化とタイヤなど細かい改良と電池の変更により2~3km/Lの燃費向上は可能。トヨタがお金の掛かる電池交換をしてくると思えないけれど、マイナー チェンジでフィットHVの数字を抜くことは間違いない。ホンダは「全クラス燃費No1を目指す!」と言ってる。果たしてホンダとトヨタの燃費戦争勃発とな るか?

ただアコードHVの30km/Lを超える燃費をカムリHVで実現することなど出来まい。それこそ電池やタイヤの改良を行っても 28km/Lに届くかどうか。アクア以外はホンダHVのブッチギリが下を見て次のプリウスまで続くと考えます。また、ハイブリッド以外のフィットの燃費 も、ライバルにとっちゃなかなかハードル高い。

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2013年7月13日 (土)

ボルボV40用のナビ探しだけれど、ついに挫折した。納得のいくPNDが存在しないのだ。現在日本製のPNDで渋滞情報 VICS機能付きなのはパイオニアとパナソニックのみ。両社のモデルを全てチェックしたものの、納得出来ず。というか基本的に地図など古いのだった。それでいて安くない。というか高いです。

大いに迷いウなっていたらトヨタ広報の人から連絡あって「スマートGブックのナビゲーションパッケージというのを始めました。今なら年会費1000円なので、私にダマされたと思って入ってみてください」。どれどれとばかり『G-BOOK.com』を見たら、なるほど便利そうだ。ダマされたと思って契約してみました。

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上の写真がその画面。トヨタ式のプローブ交通情報(実際に走ったクルマから得ている)使った渋滞表示もしてくれ、流れの早いルートを教えてくれるとのこと。 なんだかコレで十分な感じ。1週間くらい試してみたが、中途半端なVICSより有用な情報だったりして。だとしたらVICSなんか不要。スマホで十分か?

ちなみに電話はブルーツゥースでクルマのスピーカーと繋がっているため、いちいち取り外すこと無く通話出来る。12Vの電源と、アイフォン用のアタッチメントを付けるだけでナビにもなってしまう。世の中便利になったモンだと感心しきり。というか、こんな端末が普及したら高機能PNDなんて意味無し。弱点は画面サイズか?

加えてauのデンパの無いトコロでも使えない。だったら渋滞の無い地方へ行った時などで使うために、6インチサイズくらいのVICS無しPNDを取り付けておけばいいか。それこそ超安価な中華&韓国PNDでもOK。日本製品の応援のためにも私はゴリラあたりにしておきましょう。後付けナビの将来はキビシイ?

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2013年7月12日 (金)

新型RAV4もプア

予想されていたことながら、新型RAV4のスモールオーバーラップ衝突評価は4段階中で最低の『プア』だった。IIHSの 説明によれば明確に「危ない」と表現している。動画を見ると頭部がどこかに激突している感じ。フォレスターなど「同級生」はキッチリと対応を間に合わせ、 最上級の『グッド』評価を得てます。

RAV4の評価

問題なのは、CR-VやCX-5に代表される「スモールオーバーラップ衝突を全く考えていないモデル」さえ『マージナル』(最低必要ライン)という評価を得ている点にある。ホンダとマツダの担当者に聞くと「未対応車なので待ってくれという感じです。もう少し時間があれば絶対に対応したのに」と悔やんでいた。

トヨタは十分な対応時間があったのにやっていない。もしかすると新型ISもプアかマージナル評価になってしまうかもしれません。厳しい評価をされたクルマは、実際の事故でも間違いなく悪い結果になる。オフセット衝突対応じゃない時代のボディが怖いと思うなら、スモールオーバーラップのプアも同じレベルです。

もちろんアメリカで『グッド』評価を連発しているホンダだって、全ての日本仕様に対応してくるかとなれば不明(少なくともアコードHVは世界で最高水準の安全性を持つ)。新型フィットなど対応していないかもしれません。スバルや日産も同じ。このあたりはユーザーが納得した上で買えばいいと思う。

ただ日 産の場合、2010年販売のリーフのボディもスモールオーバーラップを意識した設計は取り入れている。ラリーカーを作るためバラして判明したのだが、フロ ントのメインフレームがクワガタのように外側に開いているのだった。浅いオーバーラップでもメインフレームに当たるようなコンセプトになってます。

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根元より前端の方が開いている

おそらくCR-VやCX-5もそういった設計になっているからプアにならなかったんだと思う。リーフの日本仕様を試験したら、案外良いかもしれない。といったことを含め、もう一度衝突安全ボディについてジックリ考えるべきだと思う。決められた試験モードだけで良い点数を取ろうと考えているなら、そら間違いです。

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2013年7月11日 (木)

シリーズハイブリッド

古い読者の方なら覚えているかもしれないが、私は1990年あたりからシリーズハイブリッドの熱烈な支持者だった。1997年の初代プリウスの時も、シリーズハイブリッドじゃなかったことに対し少し失望したことを思い出す。したがってアコードHVのシステムを見た瞬間に「やっと出てきた!」と嬉しくなった次第。

もう少し正確に書くと、プリウス級のボディに10kWhくらいの電池を積み、1000ccくらいの発電機で走らせるシステムをずっと考えていた。「電池だけで60~70km走れ、ロングドライブのときは最初からエンジン掛けていく」というレンジエクステンダーだ。プラグインハイブリッドである。効率で言えばベストだと思う。

ただアコードHVのシステムも想定の範囲内。100点満点の200点を献上したい。ということでワクワクして乗り込んだ ら、達成感に包みこまれてしまった。ハッピーエンドです。新しいモノ好きだからして、満足しちゃったワケ。あまりに良く出来ているのため、チャレンジング精神だって不要。完成した技術といえる。

こうなると「次」を考えてしまう。直近で一番楽しいのはディーゼルのマニュアルだ。アテンザに乗り、予想以上の楽しさにぶったまげている。しかも初期ロットのアテンザと違い、19インチタイヤ装着車だって乗り心地良いし、シートの作りも文句なし。ロングドライブ上等だ。こいつを買った人は大満足していることだろう。

ということで次のクルマはディーゼルのマニュアルで、優秀な自動ブレーキ付きに決めた。一番近い場所にいるのが次期型アクセラ。ディーゼルのマニュアルをラインナップすることは間違いなし。ただ高機能の自動ブレーキが付いていなければ厳しい。フォレスターのディーゼルのマニュアルなんか出たら行くな、きっと。

V40のユーロ6対応ディーゼルのマニュアルでもOK。クルマ好きにとって最も充実したチョイスになると考えます。それまでに買い替えなければならない、というなら、ディーゼルのマニュアルか優秀な自動ブレーキ付きか、ですね。V40に乗り始めると、早くも自動ブレーキ無しのクルマのハンドル握ると心配になってきた。

ニンゲン知らなければ強い。でも知ってしまうと弱い。イチヂクの葉っぱと同じ。この気持ち、アイドリングストップ付きのクルマに乗っている人ならよ~く解っていただけることだろう。信号待ちでエンジン掛かっていると、なんだか悪いことをしてる気分になりますから。

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2013年7月10日 (水)

リーフで全日本ラリー

ベストカー達人コラムで書いた通りリーフで全日本ラリーに出場すべく準備をすすめている。何でラリーなのか? ガソリン車と同じ条件で戦えるからだ。電気自動車だけの競技も楽しいけれど、私はガソリン車と真正面から比べてみたいと思ってます。というか普及を目指すならそのく らいの性能が必要でしょう。

興味深いことに「機械」の歴史を見ると、既存の機械の効率や性能を超えなければニューカマーは認められない。 鉄道車両の動力は蒸気機関からディーゼルになり、電気となった。飛行機だってレシプロからタービンに進化している。しかしディーゼルもタービンも黎明期は蒸気機関やレシプロに性能で負けていた。

されど「新技術」の関係者は可能性を信じ、正面から突破しようと頑張った。「移動のための機械」である自動車の進化を本気で信じるなら、電気自動車も同じ舞台でガソリン車に挑むべきでしょう、ということを2年くらい前から漠然と考えていた次第。本来なら三菱自動車や日産がやったらいいのに、なぜか出てこない。

昨年末に日産の志賀さんとゆっくり話をする機会があった。志賀さんは電気自動車の普及を本気で願っている。いや、言い方が違いますね。電気自動車の将来性を疑っていない。ただ志賀さんの思い、上手に伝わっていないような気がしてならない。頑張ってる人を見ると国沢光宏、ナニかやりたくなってしまう。

使える予算は「自分のお小遣い」。その範囲内でガソリン車と勝負しようとすれば、全日本ラリーしかないという結論へ。周囲の人に話をすると、意外にも皆さん 「それは面白い!」。例えば小澤ガレージの小澤さん。「ダメでしょ」と言うかと思いきや「可能性あると思いますよ」。ネオチューンの喜多見さんも「やりましょ う!」。

ベストカーの勝股兄など「おおそうか!」とシートメーカーの『ブリッド』に話を繋げて頂き、カッコ良いシートを協賛してもらえました。ヨコハマやタカタ、BRIGも「協賛しましょう」。『MIWAタイヤ』の三輪さんは急速充電車『Q電丸』を京都から派遣してくれるなど、考えていたより新しい技術を評価する人が多かった。

もう一つ。電気自動車だけのイベントには電気自動車に興味ある人しか集まらない。全日本ラリーなら「電気自動車に乗ってくれるかもしれない人」に電気自動車の走りを見て貰えます。「静かで速い電気自動車」で若い世代の人たちに次の世代のモータースポーツの可能性を感じてもらえれば言うことなし! 

もちろんガソリン車に対してのハンデは大きい。今回出場する『モントレー2013』で最も長い”無充電走行距離”は97,5km。ウチ、タイム計測を行うSSが26,2km。アクセル全開で走ったら届かない。されど短いSSならフルアタックすることだって出来る。次の『丹後半島ラリー』は長いレグで70km台だし。

将来を考えれば明るいことばかり! 日産が競技用パーツとして(ジムカーナなども電気自動車は速いと思う)エネルギー回生を2倍するといったコンピュターを出してくれたら、航続距離に対する問題はほぼ解消可能(ソフト変更により可能だと思う。悲しいことに現時点じゃABSすらカットできない)。

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電気自動車の速さを見せられるか?

何より素敵なのは、エネルギーの自給自足が出来ること。リーフのガレージの屋根(長さ5m×幅2,5m)の上に太陽光発電パネルを付ければ、全行程425kmのモントレー2013に参戦して使う電気を14日間で賄えてしまう。同じクラスのガソリン車と同等の速さなら、もう何のモンクもありませんです!

厳しい電気自動車修行の話は日記で

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2013年7月 9日 (火)

韓国勢正念場

破竹のイキオイだった韓国ながら、いろんな意味で踊り場を迎えている。例えば韓国内での輸入車シェアを見ると、長いこと 「微々たるモノ」。しかし欧米と交わしたFTA(二国間自由貿易協定)により急速に輸入車が入ってきた。直近を見ると販売台数こそ10%ながら、金額ベー スにしたら20%に達しているという。

なかでも絶好調なのが日本勢。アメリカから入ってくるカムリは関税3,2%ということもあり(日本からの輸出は出来ない)、260万円という現代ソナタに近い値付け。基本的に韓国の人達は日本ブランドを好んでくれているため(カムリは韓国COTYまで取った!)、割安価格になった日本車が大いに魅力的らしい。

韓国は日本車の打ち壊しをするほど酷い国じゃない。しかも! 今月から関税が3,2%から1,6%に下がり、さらなる値下げ余力も出てくるだろう。その他、ホンダや日産も海外で生産したモデルを韓国に持ち込んでおり売れ行き順調。価格を下げれば一段と競争力は高くなります。タイ製の日本車など強そう。

二輪も厳しい。1981年にホンダの技術で立ち上がった『大林自動車』(ディリム)だが、今や海外工場で生産されたホンダ車にシェアを喰われてる。このままだと倒産もありうるという状況。韓国は自国の市場を不平等貿易で守ってきたが、FTAで解放するやすさまじいイキオイで生存競争に巻き込まれることになった。

参 考までに書いておくと大林自動車の生産ラインで使われてる機械などホンダ製。ホンダは一時期ホンキで韓国の自動車メーカーと組み、一緒にやっていこうと考 えていたらしい。様々な事情あって韓国から撤退(追い出された、と表現した方が正しい)。ホンダの技術を大林自動車はそのまんま使い続けているから凄い。

こういった過去の ツケを払わなくちゃならない時期を向かえた、ということなのかもしれません。もっと正確に言えば、今まで日本は韓国に対し遠慮してきた。けれどパク大統領 の言動に代表される昨今の動向を見て、日本勢は「もう止めよう」と割り切り始めている。韓国勢にとって正念場を迎えたと思う。

先進国と真正面から戦おうとすれば、基礎体力や技術力、そしてオリジナリティも必要。韓国の自動車/バイク業界を分析してみたら、以上の3つの点についちゃ意識が薄く弱い。電機業界もやられっぱなしじゃなく、一矢報いて欲しいと思う。今から頑張ればきっと優位に立つことだって出来るんじゃなかろうか。

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2013年7月 8日 (月)

回生ブレーキがキモ!

確たる証拠を入手出来ないため理由についちゃ書かないけれど、昨年後半からブリヂストンが開発を含め様々な分野に予算を使 えるようになっている、という情報を得た。なるほど、と思える動きを見せてます。例えばGTレース。昨年は明らかにミシュラン優位。日産ワークスはブリヂ ストンからミシュランに乗り換えたほど。

しかし今年になってブリヂストンが強い! 開幕戦から負け無し! 3戦終わって開幕戦の3位を一 度ミシュランに奪われただけ。それ以外表彰台を独占してます(GT300はヨコハマとダンロップ、ブリヂストン三つどもえの戦い)。次の菅生の結果次第 じゃそのまま最期までぶっちぎっちゃうかもしれません。

このところ進化が止まっていたスタッドレスタイヤも自信作を出してくると言う。先 シーズンのベストタイヤは間違いなくヨコハマの『IG5』だった。こいつを凌ぐタイヤが出てくるだろうか? IG5はアイスバーン性能良いだけでなく転が り抵抗少なく、プリウスに履かせても燃費の低下がほとんど無かったほど。新しい技術を投入した?

聞けば今年出てくる低燃費車の標準装着タ イヤにもブリヂストンは選ばれているという(他のメーカーも採用されている)。出遅れたECOタイヤにも注力してくるかも。このところブリヂストンの批判 を連発していたが、良いタイヤさえ出てくれば当たり前のごとく評価します。果たして年内にブリヂストンを誉めるだろうか。

いずれにしろ市 販タイヤでは低燃費タイプでヨコハマに大きく先行され、スポーツタイヤもダンロップとヨコハマの後塵を拝している。バランス取れているの、輸入車などに採 用されているポテンザS001くらいであります。開発予算の増加で挽回出来るだろうか? それとも一度広がった差を取り戻すのは難しい?

・リーフの乗り方は「回生ブレーキ効率が大幅に向上!

 

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2013年7月 6日 (土)

タイヤ性能向上!

タイヤが1段階進化しつつある。アコードHVの標準装着タイヤは、アメリカ仕様のPHVに採用されているミシュランと並び 現在世界で最も転がり抵抗が少ないと言われてます。このタイヤ、皆さんどのくらいの空気圧だと思いますか? 何と何と! 225kPaなのだった。ムカシ 風に表記すると2,25気圧でございます。

ECOタイヤと言えば最低250kPa。高いヤツだと280kPaというのが旧世代タイヤの空 気圧である。エコラン大会になると300kPaくらい入れたモンだ。なのに今や225kPa。新世代のECOタイヤ、車両重量少ないクルマなら 210kPaくらいでもOKだという。聞けばそれ以上入れても燃費は変わらないのだとか。

ウエットグリップもイッキに向上している。ヨコハマのターマックラリー用ドライタイヤは、いわゆる「Sタイヤ」と呼ばれる『アドバンA050』を使う。昨日制作中のリーフのラリー車を見に行くと『ブルーアースA』というECOタイヤが置いてある。移動用のタイヤかと聞いたらウエット時に使う本番用とのこと。

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今 までなら『ネオバ』というウエットも得意とするスポーツタイヤだった。意外や意外! ブルーアースAでもウエットグリップやコントロール性はほとんど同じ らしい。航続距離に課題を抱える電気自動車の場合、移動区間での電費よく、その分だけスペシャルステージで使える電気が増えるため有利になるだろう。

考 えてみれば一世代前のブルーアース1は転がり抵抗AAAでウエットグリップc。実際、ウエットグリップは大いに心細かった。されど新世代の『ブルーアース 1EF20』ならウエットグリップもbを飛び越えてa。1ランクじゃなくポンと2ランク上がったのだから素晴らしい。空気圧と並び、これまた大いなる進化 だと思う。

一方、売れているタイヤを見ると、格安のアジアンタイヤが確実にシェアを増やしている。技術者の努力で進化したタイヤながら、 新車を買った人しか味わえないという寸法。タイヤメーカーは危機感を持った方がいい。プリウスなど燃費を追求したクルマに乗っている人くらい、しっかりし たタイヤ選びをして頂きたく。

先代プリウスにも言えることながら(何と現行プリウスのLグレードも9年前に開発した2代目プリウス用の グッドイヤーを履く。悪いタイヤじゃないが少しばかり古い)、新世代のECOタイヤに履き替えれば燃費が伸びる上、空気圧低くてOKだから乗り心地よくな り、さらに雨の日も怖くなくなります。

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2013年7月 5日 (金)

バス事故防止策

長距離バスの事故が2件発生した。栃木県の事故はドライバーの居眠りか、意識喪失。宮城県で起きた事故を見ると、ドライバー の突然死だと思われる。いずれもバスに限らず1人で運転している車両なら十分起こりうること。レールの無い場所を、100%人間が操って走る乗り物の根本 的な問題点に起因している。

なのにメディアの反応は「労働条件が厳しかったのでは無いか?」ばかり。しかも労働条件を満たしていると判明 するや「労働条件を見直すべきだ」。前述の通り3時間の運転だって居眠りや意識喪失や突然死はありうる。今回バスだったからクローズアップされているけれ ど、この手の事故は日本中で毎日発生してます。

事故を減らしたいなら自動運転機能を含む自動ブレーキ制御を付けるしかなかろう。自動ブ レーキについちゃ来年秋の新型車から装備義務づけになるものの、車線キープ機能も加えるべきだと思う。そしたら万一の際の突然死だってカバーしてくれる。 繰り返すが、義務づけされる自動ブレーキは突然死を担保してない。

トラックもコンコトール出来ない状態になったら危険。そもそもトラック の事故の半分が追突である。なのに大型トラックのみ自動ブレーキが来年秋の新型車から義務づけになるだけ。自動ブレーキのコスト低減は急速に進んでいる。 中型トラックや小型トラックにも義務づけたらいい。もちろん乗用車にも、です。

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2013年7月 4日 (木)

中国で日本勢復活へ

尖閣問題はくすぶったままだし、中国人の対日感情が良くなったという状況も無い。なのに中国に於ける日本車の販売台数は予想以上に早く回復している。6月の対前年比販売台数を見ると、日産7,7%減/トヨタ9%増/ホンダ5,6%減。台数はそれぞれ10万1400台/7万 6900台/6万1000台。

販売台数落ちた日産とホンダも理由がある。日産の場合、昨年 6月に過去最高の販売台数を記録するくらい絶好調だった。ホンダは売れ筋モデルとなっているアコードの新型を導入していない。アコードを見ると25%の減。これに足を引っ張られただけのように思える。ほとんど前年並みに戻ったと言える。

なぜ復活しているのか? 1つは中国車に対する信頼性がイマイチなこと。食材を含め、中国製品の危うさは中国人が一番よく認識している。自動車を買えるような高収入層からすれば、中国車など信用できないと いうことなんだと思う。欧米の車種はVWとGMを除き高額。やはりコストパフォーマンスで日本車か?

日本勢も頑張っている。驚いたことに暴動などで被害を受けたら、壊れたブブンを無償で修理しますという保証を付けているディーラーもあるのだった。そもそも暴動になったら日本車に乗って現場に差し掛かる人などいないだろうから、保証付けても損はしないという読みなのかもしれません。思った以上にたくましい。

ただ今後は日本ブ ランドを隠すクルマ作りになっていくだろう。中国ブランドで日本車を売るワケです。お金持ちの中国人はキッチリ情報を入手しているので日本車のクオリティ だということを認識する。それでいて暴動に遭っても非国民扱いされずに済むという寸法。実際、ホンダは新型アコードの導入で作戦を練ってる?

韓国でも韓国トヨタの中林社長をソウル大動物園の初代名誉園長にするなど、トヨタは評判良い。中林社長は就任当初スベりまくっていたものの、韓国人に聞くと口を揃えて「良い人です」。面倒見が良いのだという。確かに韓国のトヨタの売れ行きは急増。ダークホース扱いだったカムリで韓国COTYまで獲ってしまっ た!

日本勢はなかなか粘っている。良い人材をたくさん揃えているからだ。人事さえキチンと出来れば全てのメーカーに大飛躍のチャンスがある。

*新着レポート

アコードHV試乗レポート

続いてアコードHVの動画          

「社長に訊く」。今回は本田技研の伊東孝紳さんです


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2013年7月 3日 (水)

燃料電池縮小へ

2日早朝の情報で「ホンダが今夜にGMとの技術提携を発表する模様」。こらもう一つしかありません。燃料電池でございます。早速フェイスブックに書く。昼に日経Webが抜きましたね。日経新聞、さすがに早かった。ただホンダが燃料電池でアライアンスを組むのは当然の流れだし、私にすら予想できたこと。

1月30日の記事

上の記事でホンダの相手にGMと現代自動車を挙げていない。なぜか? GMについちゃ燃料電池の新しいニュースを発信しておらず、開発を凍結しているんだと思っていた次第。また、ホンダが現代自動車をパートナーに選ぶことは1000%以上ありません。韓国にゃさんざん煮え湯を飲まされてきたからだ。

いずれにしろ燃料電池の将来は微妙。すぐ普及する見込みは皆無となった一方、市販しなければ乗り遅れ感が出てしまう。そもそも今まで多額の投資をしてきたのに、そいつを捨てるワケにもいかない。したがってライバルだったメーカーと手を組んだワケ。苦渋の選択意外ナニモノでもありません。

近い将来普及するなら単独で開発を続けるだろう。ということを大手メディアは全く考えないので(業界を長く見ている記者さん達がいないから仕方ない)、皆さん燃料電池車の普及は近いと伝えてます。燃料電池車には超えなければならないハードルが多数あり、どれも超えるのにノーベル賞級の発明が必要。

そもそも水素を作ったり運んだり充填したりするのに使うエネルギーで、電気自動車を走らせられてしまう。電池の性能が50%向上したら、燃料電池の意義さえ薄れる。ということをホンダも認識していたろう。ホンダにとってもGMにとっても良い選択だったと思う。ただホンダとGMの燃料電池、全く違いますけどね。

どちらのスタックの技術を残すのだろう? この課題、ホンダとGMだけじゃありません。トヨタとBMWについちゃ選択の余地ないが、日産とダイムラー、 フォードのチームはどこもホンキで開発に取り組んでいた。お互い自分の技術の優位性を譲らないだろう。となれば車体と水素タンクだけ共用化する?

まぁそんな落としドコロだと考える。参考までに書いておくと、燃料電池を開発していたメーカーの中でトヨタだけ突出したホンキ度を持続している。電気自動車の開発で出遅れたためだろう。燃料電池に掛けてるようだ。もう一つ。現代自動車はどこのアライアンスにも入れてもらえておらず。

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2013年7月 2日 (火)

DATSUN復活!

日産の新興国向けブランド『ダットサン』1号車のデザインスケッチと新しいエンブレムが公表された。ちなみに『DATSUN』のDATは「田」さんと「青山」さん「竹内」さんの頭文字に「作品は息子」ということでDATSONに。その後、SONは「損」だからやめたになり、カッコ良い「太陽」にしようとなった、いうのが公式見解。

ダットサンのWeb(TOPページのみ)

新 生DATSUNのDATは「ドリーム」(夢)。「アクセス」(移動)。「トラスト」(信頼)だという。ダットサンのエンブレムのテーマにである真ん丸の太 陽のイメージは少し扁平となった。カジュアルで悪くないと思う。下はデザインスケッチながら、Webで秒読みしている通り7月15日にニューデリーで実車 を公開するという。

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イ ンドに限らず、新興国や発展途上国では日米欧より低廉な実用車のニーズが増えると予想されている。今まで4輪車と言えばお金持ちの乗り物だったため、日米 欧と同等のクルマじゃなければダメだった。お金持ちのプライドの問題である。けれど今後バイクなどからのステップアップ組が大量に参入してくる。

となれば安全性や品質は現地の要 求レベルを満たせばいい。かといってそいつを日産のブランドで売るのはどうか、ということからダットサンになったワケ。今後、ホンダなども現地化した車種 をインドで出してくるだろうけれど、そのあたりはどうするのだろう? バイクで大きなシェアを持つからホンダのままだと読む。

ダットサン1号車は40万ルピーだと言われているが、まだ高いかもしれません。というのもマーチやホンダ・ブリオ、トヨタ・エティオス、VWポロなども40万ルピーでライバルが多すぎる。タタ・ナノの16万ルピーは無理としても、やっぱりマルチ・アルト800の24万ルピーあたりまで攻めないと妙味なし。

だ からこそホンダはブリオより低廉な新型車を開発している。ダットサンもインドで勝負しようとするなら、30万ルピーを切らなくちゃ。ここまで書いて考え た。逆にライバルより一回り大きいボディで40万ルピーなら、違ったユーザー層を引っ張ってこられます。15日の実車発表を楽しみにしている。

・ECOカーアジアは「パイクスピーク情報続く

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2013年7月 1日 (月)

2013パイクスピーク!

ECOカーアジアで連日パイクスピークを取り上げている。6連覇し今や伝統になったモンスター田嶋選手の活躍や三菱自動車やトヨタが電気自動車でチャレンジをするなど、なかなか盛り上がってます。パワーユニットは何でもOK! 全開のまま走りきれるという距離のため、ここにきて急に電気自動車も増えた。

パイクスピークは基本的に観光有料道路。日本で言えば『乗鞍スカイラン』のような「山に登る道」で、全長19,9km。標高差1439m。乗鞍スカイラインが全長14,4km。標高差1018mなので、そいつを3割増しにしたようなイメージ(逆に考えれば乗鞍スカイラインならオモシロイ競技が出来ます)。

ス タート順は「予選」で決まる。普段観光道路として使われているということもあり、練習走行など出来ない。そこで3つのセクションに分け3日間足慣らし。最 速タイムを出したクルマが本戦のアタックタイムを選べる。山だからして気温や湿度、視界など変化激しい。一番速いと思われる人は走り時間を選べるワケ。

パイクスピークのウンチクについちゃECOカーアジアで詳しいので興味を持たれた方は読んでみてください。ということで昨日から行われている本選だけれど、この記事を書いている時点で結果は解っていない。WRCの王者であるセバスチャン・ローヴが前代未聞の8分台のタイムを出した、という時点で次の情報待ち。

田 嶋選手や三菱の電気自動車を駆る増岡選手の情報はまだ入ってきておらず。随時速報をECOカーアジアにアップしていきます。ちなみに三菱自動車は本格参戦 した競技で1位にならなかったことがない、という素晴らしい実績を持つ。実際、昨年からすれば大幅にポテンシャルアップを果たしてます。今年は?

・ECOカーアジア「パイクスピーク速報


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