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2008年6月26日 (木)

TSIトレンドラインこそ究極のゴルフ5?

VWのゴルフのエントリーグレード「E」に代わって今回新たにTSIトレンドラインが設定されました。

現行ゴルフⅤの登場から、はや5年。そろそろ次期モデルのⅥの登場が噂される中ベースグレードのパワートレーンを一新。よくよく考えてみると、5年前に導入された当初のグレード展開とは全く同じものがないと言ってもいいほど、変貌を遂げています。…とはいえ、新開発の直噴エンジンや6ATをひっさげてⅤは登場したのでまさに現行モデル期間中に、中身が2回一新されたと言っても過言ではないでしょう。 改めてこのゴルフの車作りの姿勢の積極さを痛切に実感します。

今回追加されたTSIトレンドライン。エンジンは、コンフォートラインやGTなどと同じ1.4L

しかし、ターボ+スーパーチャージャーのTSI2車とは異なり今回のトレンドラインはターボのみの過給エンジンとなっています。これにより、ゴルフではR32のみがNAエンジンという

異色のラインナップ構成となりました。

さて、すでにターボ+スーパーチャージャーのTSIエンジンではその排気量からとても想像つかない性能を実現していました、がこのトレンドラインも改めて感心してしまう走りの性能を実現していました。

パワースペックは90kW122ps/5000rpm200Nm20.4kg-m/1500-4000rpm。今までのターボ+スーパーチャージャー仕様と異なり、ターボのみが付き、タービンは低回転重視となります。事実、これまでの1.6Lモデルに代わって設定されたトレンドラインながら動力性能はそれをはるかに凌駕。170馬力仕様のGT TSIが2.4LNAクラスの動力性能を実現したとのことですが、このトレンドラインは1.8~2.0LNAクラスの俊敏さを持ち合わせている雰囲気です。

ただ、低速からのレスポンスは非常に気持ちのいいもので吹けもスムーズで頭打ち感はあまりないものの、高回転域の伸びは穏やかです。しかしそれは、あくまでターボチャージャーのTSIと比較しての事。実際、改良前の2LNAモデルであるGLiと比較しても動力性能の面ではほぼ拮抗しているのではないでしょうか。まさに各グレード、走りのポテンシャルは1グレード分の向上幅です。

その走りの良さを引き立たせるのは、これまた新開発となる7速となったDSG。すでに登場時からすこぶる評判の高いDSGですが、今回は新たに最大許容トルクを減らし全体の設計をコンパクト化、さらにクラッチを湿式から乾式とされギアボックス単体で大幅な軽量化を実現。トルク容量は250Nmとのことで今後おそらく次期ポロなどに広く流用されることでしょう。

この新開発7DSG、クラッチの仕様変更などにより発進のスムーズさはさらに向上。僅かながら、少しデリケートはアクセルワークが必要とされたDSGですがこのトレンドラインでは一般的なトルコン式と比較した場合のデメリットの部分は完全に払拭されたといっていいでしょう。

また、あいかわらず変速スピードは電光石火のごとく非常にスムーズ。相変わらず一部では「MTのフィーリングをCVT風に実現しようとして好きになれない」 などという意見もあるようですがここまでくれば、MT派の人々にも有無を言わさぬ完成度の高さを誇っています。7速とギアが細分化された事により、加速のつながりの気持ちよさはより輪をかけて向上しています。少し残念なのが、コンフォートラインにも言えることながらパドルシフトが設定されていないこと。素晴らしいギアボックスながら、ゲートでのシフト操作の際のマニュアルゲートの節度感が安っぽくまたシフトノブの形状も頻繁な操作にはあまり向いているとは言えません。せっかくの素晴らしいギアボックスだけに、燃費向上でのエコドライビングの事も考え操作性が大きく向上するパドルシフトがあれば、さらに魅力が増すかと思います。

足回りは、まさに完熟の域。ベースグレードながらESPはもちろん標準装備で195幅の15インチタイヤとは思えない重厚さ、骨太感はまさに「ゴルフ」の名をしっかりと実感できる美点。このトレンドラインで少し気になるといえば、タイヤが欧州のブルーモーション仕様と同じエコタイヤが装着されていること。主にころがり抵抗の減少を目的として採用されたようですがコンフォートラインに採用されていた通常のラジアル(コンチネンタル)に比べるとやや乗り味やブレーキング時のウェットグリップに若干差があるのは事実。しかし実用域での性能は全く問題なく、ベースモデルはアルミホイールを装着しないなどの差も無視はできないので、一概には言えないところです。このあたりは購入後、別銘柄のタイヤをチョイスしノーマルタイヤとの燃費の差をどうトレードオフで考えるか…という風にあとはユーザー側の判断で選択できる部分ではあります。

そして先ほど記したように、燃費性能は抜群に良好。カタログスペック上での数値はそれほどでもありませんが、メーター内での液晶マルチファンクションメーターを見ている限り街乗りでもカタログスペックに近い燃費を叩き出すのはさほど難しくなく高速巡航域では20km/L超えも全く夢物語ではないようです。

そして驚くべきは、価格設定。代わりとなる「E」から、なんとわずか3万円アップのみ。確実に向上しているであろう燃費性能や、排気量が1.61.4へと減少したことによる毎年の自動車税区分が1つ下がる事、装備やメカニズムの充実を考えれば実質値下げと考えたほうが自然でしょう。

見た目では、導入時下位グレードはドアノブやバンパーモールがブラックアウトでしたが途中の改良でボディ同色となり、見た目の大きな違いでいえば唯一アルミホイールを装着せず、スチールホイール&ホイールキャップになる程度。インテリアでは、シート地がトレンドライン専用となりダイアル式のセミオートエアコン、ステアリングやシフトノブが樹脂仕様となりますが TSIコンフォートラインと40万円も違う事を考えれば十分以上の内容ではないでしょうか。ナビシステムにアルミホイールを組み込んでも、十分300万円以下に収まりそうです。

このトレンドラインをはじめとするTSIエンジン搭載シリーズの美点は従来の車のドライビングの楽しさの延長線上に燃費を始めとするエコ性能を実現していること。ハイブリッドにはハイブリッドの、ディーゼルにはディーゼルの楽しさはもちろんありますが「エゴ」と「エコ」の両立した実用車としてはこのゴルフTSIトレンドラインはまさに理想的存在なのではないでしょうか。

正直、すでにモデル末期となりスタイリングやパッケージングに新鮮味は全く感じませんが

(むしろヴァリアントやゴルフプラスに、次世代を感じた方も多いと思います)ドアを開け、シートに座り、ステアリングを握り、アクセルを踏む…一連の動きに「ゴルフ」というクルマの魅力がグッと凝縮され走りは最先端かつ安心感抜群。

噂によれば、このゴルフⅤ、本国では当初販売がすこぶるおもわしくなかったこともあってか「売っても売っても儲からない」というコストの面でいえば決してVWにとってこのゴルフⅤは屋台骨とはいえない存在…だとか。

あくまで予想ですが、次のゴルフⅥは現在のパワートレーンがそのまま移行されることでしょう。スタイリングをはじめとしてさらに進化を遂げる事は間違いないでしょうが造りに関してはキチンと「儲け」を考えたコンセプトとなる…??

よく言われる「欧州車のモデル末期は買いである」という定説。見た目は地味ながら、その中の存在感は抜群であり完成度はまさに完熟の域。「本当にいい」クルマを長く乗りたい…という方には是非お勧めの1台であるといえるでしょう。

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コメント

コメントありがとうございます!

ご指摘、まさにその通りですね><
文章書くのが必死で
なかなかそこまで気を配れていれないのが実情です。。。
さらに精進できるよう頑張ります。

投稿: 岩田 | 2008年6月30日 (月) 23時25分

こんにちは。
記事、読ませていただきました。
記事の内容は楽しく読ませていただきました。
一つだけ、難点を言わせてもらえれば、
改行を上手く利用してもらえれば、より読み易くなる様に
感じます。
また、次の楽しい車の記事を、期待しております。

投稿: ぴい | 2008年6月27日 (金) 19時56分

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