« 2013年1月 | トップページ | 2013年3月 »

2013年2月の7件の記事

2013年2月19日 (火)

悪意のある記事

電気自動車を流しのタクシーに使うことについて二つの理由から私も以前から好ましくないと思っている。まずタクシーの運転手さんにとってみれば、航続距離の短さが決定的だ。電池減っている状態で20kmくらい先の目的地を指示されたら断るしか無い(帰りの分の電気も必要)。

電池の容量低下という点でも走行距離の多いタクシーは難しい。日産は最初から「走行1万kmで1%電池容量は減る」と言っている(1年の劣化は1,5%ということも表明してます)。1年で10万km走るタクシーだと、2年で23%も電池容量が減ってしまうことになる。容量70%を切ったら不便。

考えて欲しい。車重の重いクルマのハイブリッドは燃費良くない。小さいクルマのディーゼルってコストパフォーマンスが合わない。電気自動車は走行距離の長い使い方に向かない。あえて不得意な使い方をすることもなかろう。そもそもタクシー専用車があるほど特殊な環境です。

久しぶりに悪意全開100%の記事を見た。Webの『週プレニュース』で電気自動車タクシーを取り上げているのだけれど、私もリーフ乗りも日産も初耳のことばかり。ちなみに日産は販売したリーフ全ての電池の状況を把握しており、下の記事にあるような状況は知らないという。

週プレニュースのWeb記事

まず驚くのが「最初は満充電すれば100km走ったのに2年後は50km」というもの。なのに今回の記事は走行距離を全く書いていない。また「電池劣化と共に急速充電の時間が増えた。電池容量半分の充電で15分から40分になった」とある。二つとも今まで聞いたこと無い。

走行距離100kmから50kmになったとすれば、安心して使える容量が10kWhくらいになったことを意味する。リーフの電池は新品で24kWh。ウチ、走行可能表示などを参考に「安心して走れる」のは20kWh程度。タクシーの電費を5km/kWhとすれば100kmって納得出来る。

24kWhが14kWhになったとすると40%の容量ダウン。40万km近く走っているなら納得出来ますけど。気温下がると充電時間は増える、ということについちゃ日産も公表している。結論から言えばネットにも数多く見られる、日産への取材をしてないシロウトと同じ批判だ。

問題は多くの人がこの記事を引用し「電気自動車はダメだ」と言っていること。まぁ嫌いな人に好きになってもらおうと思わない。電気自動車好きが真実を知っておけば良いです。大阪のタクシーの件、真偽のほどを含め、日産に聞いてみようと思ってます。解り次第報告を。

| | コメント (3) | トラックバック (0)

2013年2月13日 (水)

充電器の数

リーフで羽田空港へ行くたびに「ドコでもこうなったら凄く便利だなぁ」と思う。羽田空港のP4駐車場(ANAなどが使う第2ターミナル)には急速充電器+200V充電器がある。200V充電器は旅行中に充電してくださいね、というコンプトなので使わせてもらってます。

213r

まだ利用率は高くない

ロサンゼルス空港なども多数の普通充電器が準備されており、常に電気自動車で賑わっている。普通の200V公共用充電器だって普及したら電気自動車の運用は素晴らしく楽になると思う。羽田空港の場合、リーフなら120km圏内まで気軽に往復できるのだった。

充電器の普及が大幅に遅れている千葉県ながら、成田空港に羽田空港のような充電器あればウチからリーフ行ける(今は時間的な余裕が必要)。ゴルフ場だってワンラウンド+昼飯で最低6時間。これまた20%くらいまで減っていても、帰りはフル充電になってるかと。

リーフtoホームと同じ200Vの4時間フル充電タイプを普及させてくれれば、ドライブにだって使えます。例えば東京から100kmの距離にある水族館に行き、見ている間に3時間充電。さらにお昼食べる時に1時間充電。移動して1時間お買い物して充電といった具合。

1時間充電したら25kmくらい走れてしまう。途中5時間の充電で航続距離125km。30分の急速充電も1回挟めば、1日325km走れる計算。普通のドライブや使い方なら何の問題も無い。連続して120km以上移動する機会の多い人のみ電気自動車を買わなければ良い。

現在、私は時間の無いときにプリウスを使う。目的地に充電器が無いからだ。目的地に充電器あれば、迷わずリーフで行く。されど現状じゃ帰りがけにどこかで30分急速充電しなくちゃならない。もし先客居たらロスタイムになってしまう。充電器の普及で世の中変わると思う。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013年2月 7日 (木)

電気自動車普及へ

電気自動車の普及について書くと「電気はどうやって作るのか?」という質問を受ける。今や原発を増やす、という選択肢は難しい。どうするのか? こらもうシンプル。アメリカからシェールガスを買う、です。アメリカはシェールガスを売るほど採掘し始めてたのだった。

つまり売りたいワケ。当然の如く「適正な天然ガスの相場価格より3~6倍も高く買っている」日本に売るのが最も妥当でございます。日本側からしても、今より圧倒的に安価なアメリカ産のシェールガス(天然ガスと同じ)が入ってくるなら、他の国と価格交渉出来る。

日本からしても高い原油を買って国富を吐き出すより、適正な価格の天然ガス買った方が有利。そんなことから、日本もアメリカと同じく電気自動車の普及に舵を切ったように思う。電気自動車の本格的な普及が2013年から始まる、と言い切ってしまいたいくらいだ。

いろんな意味で電気自動車の優遇が始まると考えます。2013年年度の補助金なども、内容を熟考すれば「2016年の価格で電気自動車が買える」ということ。量産効果と技術革新でコストダウンすること間違いない電気自動車を今から享受出来るということですから。

皆さんが考えている以上に電気自動車の普及が進むと思います。

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2013年2月 5日 (火)

リーフの試乗レポート

「航続距離短い」とか「ヒーター使うと電気バンバン減っていく」などと言われ、実用度不足だと認識されているリーフがマイナーチェンジした。驚くことにモーターを新型に載せ替え、電池も容量こそ変えていないものの共通部品無いほどに改良され(電池だけで20kgの軽量化。全体じゃ80kgも軽くなった!)、ヒーターは省電力タイプのヒートポンプ式併用となっている。結果、JC08モード燃費で航続距離14%の改善してます。果たしていかに!

試乗車は今回追加された17インチタイヤ履く『G』グレード。まず電費を前期型と比べるべく、私のリーフと2台で片道44km区間を走ってみた。するとどうよ! 行きは2人乗りしていた私のリーフが7,5km/kWhに対し、新型リーフ7,6km/kWhで僅差。帰りは新型リーフに2人乗りすると、当然のことながら重くなった分だけ電費落ちてしまい、新型7,8km/kWhの旧型8km/kWhと逆転しちゃいました。

ところが88km走った時点での走行可能距離は新型74kmに対し、旧型40km。電欠とならないよう、早めの充電を促すため多少大げさの電気消費量を出している旧型ながら、メーター上の航続距離は大きく違っている。旧型だと「88km走ったら残り40kmしか走れない」だし、新型だと「88km走り、さらに74km走れる」ということになる。もしかすると電費計が正確になった? 結論から書くと、新型なら航続距離不足は感じないと思います。

ヒーターも素晴らしい! 今までのリーフはヒーター入れたら航続距離20%以上落ちた。そんなことからリーフ乗りの多くが寒い日でもヒーター入れずに頑張っている。新型は電力消費量半分以下。航続距離だって10%くらいしか悪化しない。これなら気軽にヒーターを入れられるというモノ。加えてシートヒーターとステアリングヒーターが標準装備になっている。「走れない」「寒い」という電気自動車の2大弱点は大幅に改善されている。

新型リーフのハンドルを握って「ありゃま!」だったのが走り。軽量化と17インチタイヤに合わせ減衰力を変えたということだけれど、なんだかスポーティモデルのような乗り心地とハンドリングになっている。ハンドル切ると気持ちよ~く曲がってくれるのだった。80kgも軽くなっているため、絶対的な動力性能も向上した。2ドアのボディに変えればスポーティモデルと言っても通用するレベル。筑波サーキット走ったら2秒以上速くなっていると思う。

その他、BOSEのオーディオを選べるようになったり、リアのラゲッジスペースが大幅に拡大されたりと、クルマとしての使い勝手や魅力度も大幅に向上した。これなら「電気自動車は乗ってみたいけど実用性がちょっとね~」と言う人だって相当満足出来ると思う。初代プリウスの最初のマイナーチェンジの時と同じく、もはや普通の人でも不満を感じないレベルのクルマに仕上がったと考えます。初期型リーフのユーザーとしちゃ少し悔しいですけど。(以上、CT誌に掲載された試乗記です)

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2013年2月 4日 (月)

家庭用200V

電気自動車を買った人は必ず200V電源を用意しなければならない。100V電源でも充電可能ながら、所要時間約2,2 倍。リーフのように24kWhもある電池だと(最大で20kWhくらい充電しなければならない)夜間だけで間に合わない。そんなことからリーフの契約をす るとディーラーから『なおしや又兵衛』という業者を紹介される。

ここで頼んでリーズナブルなら何の問題もない。されどパンフレット見たら 最低価格9万9千円(なぜか消費税抜きの価格を表記している。税込みだと10万3950円)。聞けば標準工事で済むケースはほとんど無い模様。発泡コンクリートの壁(10cmを想定)に穴を開けるだけで1万500円掛かるそうな。

1207.jpg

リー フを頼んだ何人かに聞いてみたら、12~14万円という見積もり価格だったそうな。電気屋さんによれば「工事費は7万円くらいだと思います」。もし知り合いや付き合いのある地場の電気屋さんがあるなら、そこで工事を頼んだ方がリーズナブルだと思う。工事の難易度は高く ない。

e2183.JPG

ということで電気自動車に詳しい知人から紹介してもらった次第。私の家の場合、工事は若干複雑だった。キレイに仕上げようとすれば配線の取り回しを変更しなければならず。見積もりは7万3500円。追加しなければならないのは、電気自動車用のブレーカーとオンオフスイッチ、そして電気自動車用のコンセ ント。

e2181.JPG

コンセントの上にオンオフスイッチが必要

工事時間は停電しての作業が約1時間30分。このくらいの時間なら暑いのも寒いのもガマン出来るかと。10時から始まって、全て終わったのは15時少し前。 知人が「充電した電力量が解るように専用のメーターを付けておきました。無料サービスです」。日産指定の標準工事だと、電気使った量がワカランです。

e2182.JPG

これで充電した電力量が解る


もちろんリーフtoホームで充電するというチョイスも。私の家には普通200V充電コンセントとリーフとホームの両方があります。

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2013年2月 2日 (土)

航続距離を伸ばす!

リーフの航続距離はまだ伸ばせる、と考えている。もちろん乗り方というテーマも面白いけれど、やっぱりハードの改良でしょう。ということで最も大きい燃費改善アイテムとなりそうなタイヤ交換を考えてます。といってもリーフの純正タイヤは16インチ。このサイズだと良いECOタイヤが出回っていない。

2021r

キャリパー径は問題なし

どこのメーカーもプリウスを意識した195/65R15タイヤで燃費スペシャルをラインアップしているのだった。となれば問題は「リーフに15インチタイヤを履かせられるか?」でございます。家にちょうどリーフと同じPCD114,3の5穴ホイールがあったので(インプレッサのダート用タイヤ)、セットしてみた。

2023r

キャリパーとホイールのクリアランスもOK

するとどうよ! 最大の問題点と思われていたブレーキキャリパーとホイールのクリアランスはOK! 目視で8mmくらい残っている。今までもっとクリアランスの小さいホイールセットも見てきたし、インプレッサのラリー車も似たようなモノ。激しく使ったって干渉しまい。となれば裏側のサスペンションアームです。

2022r

ホイール内側

これまた十分なクリアランスが確認出来た。少なくともエンケイのラリー用15インチホイールならリーフに15インチタイヤをセットすることが出来る。ちなみにラリータイヤ履かせたリーフの姿は以下の通り! おお! なかなかカッコ良いじゃありませんか! リーフのグラベルラリー仕様も面白い?

2024r

ゴールドのホイール、似合いますね!

ということでテストしようと思っているタイヤはトーヨーの『ナノエナジーゼロ』か、プリウスでハッキリした燃費改善効果を確認出来ているヨコハマの『ブルーアース1』。これで5%くらい電費良くなれば、航続距離も5%長くなる。電気自動車にとっちゃ素晴らしい効果だと思う。早速タイヤの手配をします。

| | コメント (3) | トラックバック (0)

チャデモ、粘る!

欧米で厳しい状況に追い込まれてしまった『チャデモ』方式ながら、どっこい日産は諦めていない。というか、現在アメリカで販売されている電気自動車の大半はチャデモ。加えてコンボは未だに最終スペックを公表していない。すでに走っているリーフを急速充電しようとすれば、チャ デモしかないのだった。

もっと言えばリーフのアメリカ工場を立ち上げ、売ろうとしているタイミングなのにコンボはいつまで経ってもハッキリしない。ここでイッキにチャデモを増やして既成事実を作ってしまおう、という作戦なんだと思う。電気自動車を推進しようとしているアメリカ政府も、遅々として進まないコンボに対して不満あるという。

直近ではワシントンD.C.で大きな充電ネットワークを構築しつつある『eVgo』という企業に40基のチャデモ方式の急速充電機を供給する。ワシントンD.C.はエリアの広さ的にも電気自動車に合う。もちろん電気自動車の普及を進めようとしているオバマ政権の政府関係者も電気自動車に乗ることだろう。

チャデモ式の便利さを認識してもらえれば、現在の立場を逆転できるかもしれない。いや、そこまでいかなくても併用を認めてくれる可能性だってある。アメリカく らい懐が太ければ2つのタイプの急速充電器があったって何とかなるだろう。アメリカ政府からすれば「普及の早さ」も重要な課題なのだ。

残念なのは日本政府が全くバックアップしてくれないこと。東京電力&経産官僚を中心として構築した方式なのに、今や日産が先頭になって頑張っている状態。三 菱自動車は台数少なく、アメリカで本腰入れる気無し。ホンダとトヨタのバックアップあれば大きなチカラになると思うけれど、未だ読めない。

| | コメント (1) | トラックバック (0)

« 2013年1月 | トップページ | 2013年3月 »