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2013年1月の7件の記事

2013年1月31日 (木)

2013年度補助金ほぼ決定

2013年度予算案が臨時閣議で決まった。それによれば電気自動車の補助金である『クリーンエネルギー自動車補助』に300億円の予算を付けている。昨年度は292億円だったので削減されるどころか増えた! 前年度からの繰り越しもあるため、予算豊富だと思う。

29日にレポートでも書いた通り、政府は1005億円の充電インフラ補助を決めている。電気自動車が増えてくれないと困るということです。ただ具体的な車種毎の補助金額についちゃ未定。予算決定までしばしお待ちを。リーフについちゃ今までと同額だと考えていいかと。

一般メディアで「電気自動車の販売不振」が頻繁にネタとなるけれど、アメリカは日本より半歩進んでおり、充電インフラ作りに邁進し始めた。ショッピングセンターなど至るところに充電器が設置され、環境作りが進むだろう。今年の後半くらいから流れの変化に気づくと思う。

よく「夜明け前が一番暗い」と言われる。電気自動車を巡る環境はドンドン明るくなっているのだけれど、解りにくいかもしれません。新規格の地下タンク導入が経営的に成り立たず、全国で2千店のガソリンスタンドが廃業するなど地方のガソリン事情は悪くなる一方だし。

そうそう。「マイナーチェンジされたアメリカ仕様のリーフは200Vでも4時間で充電出来るシステムが導入された。日本はどうなっているんでしょうか?」という質問を頂いた。あまり知られていないことながら、リーフtoホームは一般家庭にも来ている200Vで充電してます。

なのに空の状態から満充電まで4時間。なんのことはない。アメリカと同じだったりする。アメリカは低いコストで済む、このコンセプトの200V充電器を大量に導入するかもしれません。日本政府が導入しようとしているのは、本格的なチャデモ方式の急速充電のようだ。

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2013年1月29日 (火)

補助金なかなか決まらず

リーフの定期点検を受けた。毎月1500円の『ゼロ・エミッションサポートプログラム』に入っていると、5年目までのメンテナンス料金と日産ディーラーでの充電が無料になるため、今回も無料。といっても走行1万2500kmほどだからして、これといった問題点無し。

というかリーフは初期故障や不具合無し。私のリーフ、初期生産車と言うことでバンパーとボディに段差あったり、前輪のバランスウエイトが12枚もサービスされていたりしたものの(最近のリーフは大幅に良くなった。少し悔しい)、初期モデルに多い異音も出ず。

オイル交換不要だし、ブレーキパッドだって回生ブレーキの補助みたいなものだから普通のガソリン車より減らない。10万kmくらい使えそう。その前に経年劣化で交換しなくちゃならないかも。タイヤだって低転がりな上、電気自動車だと飛ばさないので減らないです。

私より1年前から乗っているi-MiEVのユーザーも「メンテナスコストが掛からないですね」と言ってた。電気自動車ってランニングコスト安い。10年/10万kmくらいまで、ほとんどお金が掛からないかもしれません。最もコスト掛かるの、洗車か? 私はガラスコーティングです。

以上、本題じゃ無かった。クルマを取りに来た営業担当に「大幅値下げで売れてますか?」と聞いたら、そうでもないという。やはり3月8日までに買うと28万円のクーポンポンだし、4月以降は補助金が決まっていない。やはり全体の雰囲気としちゃ「様子見」なんだとか。

実際、買う側からすれば78万円の補助金が続くのか、それとも減額になるのか大いに気になるところ。されど政府自民党は充電インフラに1005億円も予算を付けた。なのに電気自動車増えないとなれば、日本中に開店休業状態の急速充電器が出来るだけ。

本末転倒でございます。私は2013年度についちゃ今までと同等の補助金が付くと予想している。

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2013年1月26日 (土)

もはや暖房使う!

「リーフは寒い!」と思ってきた。というのもマイナーチェンジ前のモデルのヒーターは「お湯を沸かして暖房する」タイプなので、電気を景気よく使うのだ。おおよそ3kW/hくらい喰う。そこで寒いのをガマンし、震えてきた次第。しかし! 今年のように超寒くなると、もはやヒーター無しじゃ辛抱出来ない!

そこでついに「乗る前ヒーター」という機能を使うことにした。乗る前に暖めて置くという機能です。今までは「エネルギーのムダ!」と考え、自主規制してきたのでございます。けれど昨今の寒さに接し「モハヤコレマデ!」。こうなると気になるのが「事前暖房にどのくらいの電力を消費するか」ということ。

計ってみました。すると10分間で0,5kWh程度。案外タイしたことありません。電気代にしたら16円である。しかも一度暖房用のお湯を暖めれば、徐々に電力消費量も減っていく。そんなこんなで数日前から乗る前ヒーターを解禁したのだった。するとどうよ! ガソリン車よりずっと暖かいぢゃありませんか!

なにしろ乗った瞬間に暖房効いてる。電費だって5km/kWh程度。片道40kmくらいの距離なら、暖房入れたって往復可能。それでもガソリン車よりエネルギーコストは低い。今まで悲観的になり過ぎていたかもしれない。ということで外気温5度を下回るような場合、暖房に甘えることにしちゃいます。

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2013年1月24日 (木)

B787に見る電池概念

B787のトラブルでリチウム電池の危険性を指摘する「古い知識しか持っていない人達」がたくさんメディアに出てくる。皆さんパソコンや携帯の発火事故を引き合いに出し「リチウム電池は危険だ」と言う。もし今でもリチウム電池に危険性あれば、とっくに何台かのリーフやi-MiEVが燃えているハズ。

なにしろ1500kgの車体を150km走らせるだけのエネルギーを貯め込んでいるのだ。もしエネルギー出し始めればガソリン換算で10L以上を燃やしたのと同じ。ということを自動車メーカーは100も承知。開発段階で徹底した安全テストを行っている。バッテリーパックを潰すような試験すら行ってます。

生産管理だって超厳格。細かいチリ一つ入っていても電池トラブルの要因となる。数年前、リチウム電池を試作している日産の研究所を取材したが、まぁハンパじゃなかった。電気自動車用のリチウム電池の生産技術をF1だとすれば、パソコン用の電池はJAF非公認の草レースのようなもの。

実際、リチウム電池を作っていたメーカーはたくさんあったけれど、自動車メーカーの要求レベルを満たし、実用化したのってGSユアサと日産NECだけ。ここにきて東芝やパナソニックなども出回り始めたけれど、どこも相当苦労したようだ。パナソニックなどサンヨーを買収して電池部門だけ残したほど。

驚くことにGSユアサの電池も日産NECの電池も、発売から2年以上経つのにトラブルを起こしていない。自動車用のリチウム電池はB787よるはるかに過酷な使い方をしている。アクセル全開にすれば30分くらいで使い切り、急速充電時は30分で大量の電力を貯め込む。飛行機じゃそんな乱暴な使い方をしない。

もちろん急速放電と急速充電を繰り返せば電池温度が上がる。その場合、温度管理をキッチリ行っているため、おおよそ「お風呂の温度」以上になったら、放電も充電も抑制するロジックになってます。自動車業界が鍛えたリチウム電池は、今までのリチウム電池と全く別物と考えていいだろう。

ここにきてリチウム電池の価格が下がり始めた。大きな理由の一つは「初期トラブルに対する不安が減った」。電池の開発と生産に100万円掛かったとする。品質に問題でてリコールとなれば、さらに100万円掛かるかもしれない。だったら製造原価を200万円にしておけ、というのが今までの状況。

けれど品質に問題なくリコールも出なければ製造原価を100万円にしても問題ない。リーフの値下げにはそんな信頼性に対する自信も含まれているようだ。B787のトラブルも、GSユアサの電池本体以外の原因が見つかると私は確信している。電気自動車用のリチウム電池作ってるメーカーの技術は高い。

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2013年1月21日 (月)

リーフvsプリウス

電気自動車は普通のクルマより高い、と思っている人が多い。しかし。意外や意外。エネルギーコストまで含めて考えれば普通のクルマより安いのだ。以下、計算してみたい。まずリーフの価格から。車両価格は補助金を使えば『X』グレードで269万7950円。驚くのが装備内容。

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私のリーフ

充電場所や走行可能距離の表示までしてくれるナビゲーションシステムや、クルーズコントロール、サイド&カーテンエアバッグ、シート&ステアリングヒーターまで付く。『プリウス』で言えば252万円の『G』に、30万8700円するメーカーオプションのナビを加えたようなもの。

何と! リーフXとプリウスGを比べると、リーフの方が13万円も安いということになる。さらに、でございます。走行1万km毎に必要なエネルギーコストは、リッター20km走るプリウスで7万5千円。方やリーフだと昼間の電力を使っても4万5千円(電費7km/kWh。電力31円/kWhで計算)。

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これまた私のプリウス

つまり1万km走る度に3万円もリーフの方が安いのだ。いや、リーフなら無料で充電出来る場所も少なくない(私は半分以上無料で充電してます)。したがって13万円も安いだけでなく、1万km走る毎に3万円リーフの方が経済的なのだった。「電気自動車は高い」と思っている人は驚くかも。

ちなみにプリウスが売れている理由は、エネルギーコストまで考えると普通のクルマより安いからだ。リッター10kmのクルマだと、プリウスのガソリン代の2倍。10万km走ると73万円の差になる。すなわち上記283万円のプリウスなら210万円のクルマを買うより安価。だから2リッター級は駆逐した。

こう書くと「5年間でバッテリー性能が80%になると言っている。10年間乗ったら60%になってしまうのでは?」と思うかもしれない。興味深いことに日産の発表を見ると5年とだけ書いてあり、走行距離について明記していないのだ。電池寿命については『リーフの電池寿命』を御覧頂きたく。

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2013年1月20日 (日)

リーフ大幅値下げ!

リーフの大幅値下げを発表した。4月以降に販売するモデル全てで28万円安くするという。私がこの業界に入って32年になるけれど、全く同じ仕様のクルマで10%に及ぶ値下げなど聞いたことない。アメリカ工場も稼働し始めたため、リーフの普及に本腰を入れたい、ということなんだろう。

ちなみに下の価格は前が補助金を使った場合の現在の支払額。後ろは現在と同じ補助金額だったと仮定した時の新価格です。221万3千円はプリウスの『L』グレードに匹敵する価格だ。ガソリン代と電気代のコスト差など考えれば、圧倒的にリーフの方が家計にやさしいクルマということになる。

G 328万350円/299万7000円
X 290万4450円/262万1000円
S 249万6000円/221万3000円

何度か書いてきた通り、走行1万kmあたりのガソリン代はプリウスで7万5千円。リーフなら昼間の電気代でも4万5千円。5万km走れば15万円もリーフの方が安く付く。『X』グレードなら電気を喰わないヒーターや、フルセグ対応のTV付きナビまで付く。同じ装備内容のプリウスより15万円以上安い。

さらにエネルギーコストも5万kmで15万円も安いとなれば文句なし! 唯一の不安材料は4月以降の補助金ながら、大量の急速充電装置を普及させようとしている政府の方針を見ると、2012年度と大差ない補助金額になるかもしれません。ただし台数が出れば、予算不足になる可能性出てくる。

私ら初期型リーフのユーザーからすれば、エアコンはヒートポンプになるし、航続距離伸びるし、価格安くなるしのトリプルパンチながら、まぁ新しい技術の宿命か。私の場合、初代プリウスでも全く同じ体験をしてます。の日産が温情を持って処遇してくれることを期待しておく。

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2013年1月 6日 (日)

2013年度の補助金

2013年後の電気自動車&クリーンディーゼル補助金の状況が全く解らない。「減額こそされるけれど2012年度の実績と同じくらい出る」という情報もあれば「1台あたりの補助金額は大幅に減らされる」という話も聞く。自動車メーカーに聞いても「今年は全く予想出来ません」。危機感を持っているようだ。

いろんなルートから調べてみたら、どうやら1台あたりの補助金を少なくする方向で検討しているようだ。しかも「2012年度の実績を勘案する」という。つまり2012年度の販売実績を踏まえ、2013年度の予算を決めると言うこと。確かに2012年度予算は大幅に余ってしまっています。多過ぎた、と判断されるワケ。

一方、2013年度は多数の「補助金対応車」がデビューしてくる。アウトランダーPHEVに加え、アコードPHV、そしてトヨタもプリウスPHVの拡販を狙っているようだ。プラグインハイブリッドも電気自動車扱いなのだ。最悪、1台当たりが減額になるだけでなく、最終的に予算切れになってしまう可能性すらあります。

ディーゼルは補助金無しで何とかなるかもしれない。けれど電気自動車やPHVについちゃ半減されるだけで全く売れなくなってしまうことだろう。いずれにしろ確実なのは「2013年2月末日までに登録すること」でございます。調べてみたらリーフは何とか間に合うという。購入を考えているなら急ぐのみ。

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