スナガ イーグル495SE

久々に「走りを楽しむ」という王道をゆくフネがデビューした。簡単にスペックを挙げると、全長5m。60馬力の船外機をセットした状態で普通免許OKのトレーラーに乗せられ、299万2500円というプライシング(エンジン&トレーラーを含む)。

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いわゆる「スポーツ艇」であります

フネは写真を見ていただければ解る通り、クルマでいえばライトウエイトスポーツカー風。フネの場合、スペース的に余裕あるため後席も付く。艇体(専門用語だとハル)はカーボンも使われており、素晴らしく軽いという。

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浮き姿はこんな感じ

もちろん波のある海を走るフネでなく、ジェットスキーなども楽しめる穏やかな沿岸や、東京湾奥に代表される運河などで遊ぶのに最高である。どれどれ、と満潮時の運河を試してみたが、くぐれない橋無し! 花見や花火用としてもいい。

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けっこう座り心地良い4シーターです

エンジンは60馬力ながら軽さを生かし、2名乗船で33ノット! 90馬力まで積めるとのこと(その場合、重くなるため普通免許で乗れるトレーラーでは引っ張れない)。90馬力積んだら40ノット以上出ると思われる。けっこうスリルあると思います。

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この写真は私じゃありません

もちろん波のある海面で元気よく走るとスプレーを浴びる。夏場なら覚悟して乗れば涼しい。濡れたくないなら20ノットくらいまで落とし、チルト(電動)で少し船首を上げ気味の姿勢にしれやれば大丈夫。20ノット巡航だと1時間10L程度と燃費も良好。

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水面がめちゃくちゃ近い!

意外なことに艇体剛性が高く、引き波を喰っても多少ジャンプしてもガッシリしている。90馬力積み濡れるのを覚悟して攻めれば、相当スポーティかと。穏やかな海域なら釣りなども楽しめます。軽く操船が簡単だから、ビギーナーでも安心して乗れる。

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このトレーラーが標準で付く

その他、釣りを意識した2シーターの『495』というモデルもある(フネの前方に広いスペースを確保してある)。そちらならトレーラー付きで269万円。大きなフネを持っているなら、セカンドボートにもいいんじゃなかろうか。

スナガのWeb

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ホンダ60馬力船外機

ホンダが新しい世代の60馬力船外機を発表した。リーンバーンに加え、「ブラスト」と呼ばれる立ち上がりのパワーアップ機能も持つ。簡単に説明すると「65馬力相当の加速時出力と50馬力と同等の巡航燃費を持つ」ということになる。低回転域でアクセル開度大きいときは燃料を濃くして点火時期を早め、巡航時に薄い燃料を燃やすのだ。

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ホンダは艇体を作っていないため船外機のシェアが低いものの(日本ではセットで購入する人も少なくない)、技術レベルからすれば世界トップレベル。中でも始動性に代表される信頼性や耐久性ときたらアタマ一つ抜けているかと。なぜ意地になって艇体を作らないのか解らないけれど、もったいないと思う。

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ということでまずは17フィートのゴムボート(カリブ・アバンテージ)から。このフネ、本来なら120馬力まで搭載できるキャパシティを持つため、60馬力だと立ち上がり加速がニブイ! 「どっこいしょ!」とプレーニングに入ります。実は新しい60馬力、「パワースラスト仕様」もある。クルマなら1段低いギアを組み合わせたというイメージ。

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したがってゴムボートを立ち上がりの良いパワースラスト仕様とし(プロペラ径が115馬力と同じになる)、和船を標準ギアにすれば良かったのに、なぜか反対をチョイス。よって立ち上がり加速はイマイチでした。されど一旦速度に乗れば速い速い! 楽々25ノットオーバーで巡航可能。音も振動も静か。

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22フィートの和船と組み合わされたローギア仕様の60馬力は、立ち上がり加速も元気一杯。何より驚くのが騒音&振動である。エンジン直前のイスに座っていても全くウルさくない。このフネとセットにし、200万円くらいで売ればいいのに。1リッター3気筒の新設計エンジンということだけれど、クルマ用に使ってもいいんじゃないの?

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燃費を計測してみたら、さすがに良い! リーンバーン領域となる4200回転の経済巡航状態で1時間10リッター(今回の和船なら22ノット)。こら50馬力クラスと同等。全開だと1時間20リッターというイメージ。普通の使い方なら1日釣りしても20リッターあれば十分でしょう。中アジを10匹釣ればツーペイか?

問題は「どんなフネと組み合わせればいいか?」と言う点。ヤマハもスズキも、エンジン+艇体で販売している。ホンダが入っていく余地無し。前述の通り今回の和船とのセットもいいけれど、これでS800みたいなランナバウトと組み合わせてくれたら楽しいのに。ぜひ艇体も考えて欲しい。

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アキレスボート

ボート・オブ・ザ・ヤーを受賞したアキレスの『HB-315』というゴムボート、チャンス無く乗ったことなし。たまたまマリーナに行ったらアキレスの試乗会を行っており、HB-315や一度乗ってみたかった免許無しで乗れる2馬力のゴムボートを味見してきました。

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ゴムボートは沈まないという安心感あります

ということでHB-315から。全長315cmとコンパクトなれど定員4名。15馬力エンジンまで搭載できるという。FRP製のボトム(底板)を持つ。営業担当によれば「普通のゴムボートと全く違います。今年のボート・オブ・ザ・イヤーも受賞しています」。ありゃま! 宣伝に使ってますね!

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グリップにバイクのようなアクセルが付いている

4ストロークだというトーハツ製の9,8馬力は、始動時に2ストロークのような煙を吐く。聞いてみたら「こんなもんです」。マリーナの外に出てアクセル全開したら、速い速い! 下の動画で御覧頂きたいけれど、20ノット近く出るという。15馬力乗せたらどんだけ速いか?

なるほどFRPのボトムが良い仕事をしており、実に安定してます。残念ながら素人だと思われているようで操縦はさせてくれず。フネに試乗してハンドル握らなかったの、初めて。複雑な心境でありました。まぁシンプルな乗り物なので操縦しなくても90%くらい解りますけど。

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続いて2馬力の免許不要ボートを試す。最も安いフネだとホンダの2馬力とセットで16万8千円(試乗したのはトーハツ)。さすがに9,8馬力と比べノンビリした感じ。けれど穏やかな日なら何ら問題なし。浜から海に出て釣りするなら十分でしょう!

燃料も1リッターで1時間持つという。免許も船検も不要だという気軽さを考えれば文句なし。このボートをフネに積んでおき、岸に上陸するなんて遊びも楽しそうだ。そんなことを考えながら走っていたら、他の試乗艇がエンコしてる。外海なら事故だよおい。

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あらあら!

スタッフに「怖いですね」と言ったら「イザという時はオールもありますから!」。漕げるのか? とばかり乗ってみたら、軽いためだろう。石神井公園のボートよりずっと楽ちん。なるほど遠出しなければ万一エンジン止まっても帰ってこられそう。そもそもエンジン無くても楽しいか?

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参考までにゴムボート(正確にはインフレータブルボート)には『ハイパロン』と呼ばれるゴム素材と、『PVL』なるコスト面で有利なビニール素材がある。上のモデルはPVL。「楽しそうじゃないの!」と思った人は、ぜひとも試乗会に顔を出してみたらいい。

・アクセスのWebサイト

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カワサキ ジェットスキー

「ジープ」や「キャタピラ」と同じく「ジェットスキー」はカワサキの商品名である。したがって「トヨタのジープ」という呼び方がクルマ好きからすればおかしいのと同じく、ヤマハのPWCをジェットスキーと呼ぶの、間違いです。閑話休題。ジェットスキーの特長は「シンプルでいながら高い性能を持つ」といったあたり。

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やっぱりライムグリーンがいいっすね!

今回試乗した『ウルトラ250X』というモデル、バイク用の水冷4気筒エンジンを1500ccまでスケールアップ。さらにスーパーチャージャーを装着し245馬力(!)だって! なのに価格は173万円(税抜き)とリーズナブル。ちなみに過給無しの152馬力仕様『ウルトラLX』もあり、163万円。

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バイク用エンジンがベースの245馬力

100馬力近くパワー違って10万円差なら、まぁ250Xを買いますな。今回試乗したのは2008年モデルだったが、2009年仕様より『ウルトラ260X』(255馬力)も追加され、176万円。250Xの在庫無くなり次第、260Xになるんだと思う。やっぱマッハ3の時代から馬力上等! 「男だったらカワに乗れ!」か。

しかし! 乗ってみたら意外にもジェントル。私レベルの腕前だと相当頑張って曲がろうとしてもスタビリティを失うことなど無い。聞けば「普通に乗っていて転倒することなどないような設計になってます」。ジェットスキー、イメージしていたより安定性の高い乗り物なのだ。

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オトコだったらカワに乗れ!

さすがバイク用エンジンとあって、中回転域から高回転域に掛けてのパワーの出方がスポーティ。コーナー抜けて全開するや「クオーッ!」みたいな回り方をします。フラットな水面なら100kmオーバーの速度からのスロットルオフも全く心配なし。乾燥質量410kgとのこと。

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浮き姿はこんな感じ

ジェットスキーのラインナップは、3人乗りの『ウルトラ』シリーズと(過給器付きは馬力表示の数字が付く)、2人乗りの『STX』シリーズ(15Sはミラーなどが付かない競技用)、立ち乗りの『800SX』の3タイプ。おすすめは最上級の『ウルトラ260LX』です。

カワサキのWebサイトへ  /  ウルトラ250

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