トヨタ ポーナム26L

なぜポーナム26を選んだのかと言えば、答えは明確。「24~26フィートクラスで最もランニングコストが低く、快適だから」。当然の如く様々なフネと比べてみた。最後まで残ったライバルはポーナムと全く違うキャラクター持つヤマハ・ラクシア(25フィート)&シーレイ240サンダンサー

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エクステリアはフィッシングボート風

ラクシアは海の「楽しさ」だけを味わうためのもの。天気の良い日に、フライブリッジで近所にある風光明媚な入り江までクルージング。アンカリングしノンビリ過ごす。このクラスで最も広く居住性の良いキャビンを持つので、マリーナへ戻ってからのパーティだって可能。シーレイも同じ方向性のフネです。

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ラクシアやシーレイと比べる気にすらならないインテリア

方やポーナム26の魅力は、素晴らしい航行性能&快適性、そして経済性にある。直噴185馬力ディーゼルは、22ノットの巡航速度で20L/h程度。エアコン付き密閉キャビンだからして、どんな悪条件であっても快適だ。重心低いインアウトタイプというもの荒れた日には心強い。

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なぜか”運転手”以外は横向きシートしかない

ただラクシアやシーレイと違いポーナムってエクステリアやインテリアは完全に「楽しさ」不足です。ヨメさんなんか「ポーナムじゃなければいい」。されど移動の快適性を選んだ。なぜか? 東京湾奥の使用環境ときたら外洋より厳しいからである。外洋だと1時間も進出する機会など珍しい。

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絶大な威力を発揮するエアコン!

したがって天気悪くなってきたらすぐ帰路につけばよかろう。しかし東京湾奥の場合、東京湾口の観音崎からでも30海里弱。1時間半掛かる。加えて少し荒れただけでピッチ短い波が次々とやってきます。ここを24~26フィート級のフライブリッジ艇やオープンのボートで乗り切るの、厳し過ぎる修行かと。

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釣りをするなら最高でしょう

搭載されるエンジンは輸出仕様のランクルなどに搭載されている3リッター4気筒のコモンレール直噴ディーゼルターボ。185馬力でヤマハ製のドライブを介し2重反転ペラを回す。自動車用のディーゼルエンジンということもあって極めて静か&滑らか。振動や騒音は驚くほど少ない。

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排気ガスはクリーン。巡航時の振動なんか皆無に近い

最高回転数は3400回転。そこまで回れば31ノット出るということだけれど、まだ3300回転/30ノットしか確認出来ていない。快適な巡航速度は2700回転/22ノット程度。プレーニングに14ノットくらいから入るが、明確なハンプを感じない日本型の特性だ。アルミの艇体なので、波の当たりもソフト。

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広くないものの電動トイレは標準装備

「ドシン!」というより「わしっ!」という感じ。チョッピーな波の時の乗り心地は26フィートクラスじゃトップだと思う。暑い日や寒い日、雨の日、シャワーを盛大に浴びるような海況の時も、エアコン効いたキャビンで「わしっ! わしっ!」と走れるのだから素晴らしい。いやいやオトコのフネです。

2009年1月に進水し、以後ヨメの不評を買いながらも快適に乗ってます。メインテナンスなどについては近々別のページを作る予定。

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ポーナム28L

これまでトヨタにはポーナム26Lというフィッシングタイプのフネがあったけれど、外洋に出て本格的な釣りをしようとするとサイズ的に物足りなかった。28フィートのポーナム28Gというチョイスもあるけれど、釣りというよりクルージングボート。

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なかなかスタイリッシュ!

それじゃ、ということで企画されたのがポーナム28Lである。ポーナム28Gの船体を流用し、ポーナム26L風キャビンを組み合わせたと思えばよかろう。このサイズなら東京湾奥から大島や新島、式根島くらいまで気軽に行くことが可能。もちろんカジキ釣りだってOK。

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ライトトローリングも可能

輸出仕様のランクル・プラドなどに搭載されている3リッター185馬力の3リッター4気筒コモンレール直噴ディーゼルを2基搭載。アラウンドビューモニター(船体の外周360度を液晶画面に表示)やオートワイパー等、クルマ由縁の装備を多々採用している。

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日産車と同じシステム

船体にアルミを使っており、乗るとハッキリFRP製のフネと違う。普通なら「ドシン!」とか「ズシン!」と来る波の当たりが、「ワシッ!」みたいな感じ。艇体をタワませているんだと思う。数年前、初めてアルミハルに乗った時に驚きました。

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コクピットは快適。同乗者は少し厳しい

長い時間乗っていても疲れなない、ということで高い評価を得ている。今回もスレ違ったクルーザーの引き波の中に”ほぼ全開”で突っ込んでみたけれど、やっぱソフト。エンジンも徹底的に静か。快適性という点じゃこのクラスで世界トップだと思う。

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185馬力×2基

ただキャビンのレイアウトがイマイチ。バースもなく運転席以外のシートは全て横向き。同乗者に厳しいです。性能は全開で33ノット前後。22ノット巡航(2500回転)なら1時間当たり36L前後という低燃費なので、500Lタンクを満タンにすれば航続距離280海里である。自動車メーカーだけあり、エアコンを標準装備。

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